私が受検した令和5年度の試験対策として作成した資料を掲載します。問題2はパターン化されているので、下に示した内容を抑えておけばほぼ対応できると予想されます。
問題2 出題傾向
問題2は「安全管理」か「品質管理」のいずれかのテーマに沿って示された語句もしくは作業4つのうち、2つを選択し、各2つの事柄について具体的に記述する内容となっています。
『安全管理』
問題文で与えられる4つの電気工事における作業の中から2つを選び、労働災害を防止するための対策をそれぞれ2つ具体的に記述する。
『工程管理』
問題文で与えられる4つの電気工事に関する語句の中から2つを選び、適正な品質を確保するための方法を具体的に2つ記述する。
令和5年度までの出題実績は以下の通りです。繰り返し同じ語句もしくは作業が出題されています。13パターンを抑えておけば大丈夫と言えます。
年度 | 区分 | 語句・作業 |
---|---|---|
令和5年 | 品質管理 | 資材の管理 合成樹脂加管(PF)の施工 重量機器の取付 電線相互の接続 |
令和4年 | 安全管理 | クレーン等による楊重作業 高圧活線近接作業 酸素欠乏箇所での作業 掘削作業 |
令和3年 | 品質管理 | 資材の管理 金属管の施工 重量機器の取付 電線の盤への接続 |
令和2年 | 品質管理 | 資材の管理 合成樹脂管(PF)の施工 機器の取付 電線相互の接続 |
令和元年 | 安全管理 | クレーン等による楊重作業 高圧活線近接作業 酸素欠乏箇所での作業 建設機械による掘削作業 |
年度 | 区分 | 語句・作業 |
---|---|---|
平成30年 | 品質管理 | 資材の管理 電線管の施工 機器の取付 電線相互の接続 |
平成29年 | 安全管理 | 高所作業車での作業 停電作業 酸素欠乏箇所での作業 掘削作業 |
平成28年 | 品質管理 | 資材の管理 電線管の施工 機器の取付 盤への電線の接続 |
平成27年 | 安全管理 | 重機での楊重作業 高圧活線近接作業 酸素欠乏箇所での作業 地山の掘削作業 |
平成26年 | 品質管理 | 資材の管理 電線管の施工 機器の取付 盤への電線の接続 電線相互の接続 |
問題2 対策すべき語句・作業と解答例
上記を基に抑えておくべき語句・作業を整理し、これに対する解答例を示します。私が調べた限りの解答例ですので、ご自身でも今一度確認のうえ、自己責任にて活用ください。(公式解答がないため)
対策する語句・作業は少ないし記載事項も普段留意していることだと思いますのでそれほど問題ないと思います。
「品質管理」に対する対策
用 語 | 適正な品質を確保する方法 |
---|---|
資材の管理 | 搬入資材の受入検査(数量・寸法、外観検査など)を行い不適合品は直ちに使用不可とし工事現場外へ搬出する |
資材の保管方法は文書化して担当者全員に周知、定期的にチェックして記録を残す。電線類は外部から見えないところへ保管するなど盗難防止に留意。 | |
金属管の施工 | 金属管相互およびボックスとの接続はネジ接続で堅ろう、かつ電気的に完全に接続する。管内では電線の接続点を設けないこと。 |
ボックス間において屈曲箇所は4以下、曲げ角度は270度以下とする | |
合成樹脂管の施工 | 管の指示点間距離は1.5m以下であること。管の曲げ半径は、管内径の6倍以上であること。 |
管内では電線の接続点を設けないこと。重量物の圧力、機械的振動を避ける。 | |
重量機器の取付 | 大きさ、重量に応じた据付位置の検討、必要に応じて取付面の補強 |
地震による転倒や破損を防振するため、耐震設計計算書に基づく固定方法であること。コンクリート基礎上部はモルタル仕上げで据付面は水平。水がたまらないよう勾配を設けること。 | |
機器の取付 | 据付た機器自体の振動や騒音が構造体を通じて他に影響を与えていないか。 |
配電盤は、操作・点検・保守に必要な距離が確保できる位置に据付る | |
電線の盤への接続 | 電気的かつ機械的に接続し、接続点に張力が加わらないようにする。端子台サイズに合わせた電線サイズとする。 |
端子にネジ止めする際には、適正なトルクで締め付け、端子にマーキングするネジに合わせた端子を取り付ける。 | |
電線相互の接続 | 電線の電気抵抗を増加させないよう、電線に適合する接続材を用いる。リングスリーブを用いる場合は圧着マークが正しいか確認する。 |
被覆の剥ぎ取りは電線太さに適合したワイヤストリッパやナイフを使用し、心線に傷つけないようにする。接続点は絶縁テープ等で確実に絶縁処理する。 |
「安全管理」に対する対策
作 業 | 労働災害を防止するための対策 |
---|---|
クレーン等による楊重作業 | クレーンやワイヤーロープの始業前点検を実施する。また、クレーンオペレータ・玉掛け作業員も吊り上げ荷重に応じた有資格者であることを確認。 |
作業範囲内への作業員の立入禁止措置(コーン)および軟弱地盤では敷鉄板等を設置し、アウトリガを最大限張り出して転倒防止を行う。 | |
停電作業 | 高圧電路では、検電器により停電を確認し、短絡接地器具を用いて確実に接地する。残留電荷の放電も行う。通電は短絡接地器具取り外し後に行う。短絡接地器具取り外しは絶縁抵抗計により確認する。 |
電気流入端の開閉器は誤投入防止の施錠もしくは通電禁止の表示を行う。必要によって監視員を付ける。作業に熟練した作業指揮者を選任する。 | |
高圧活線近接作業 | 頭上0.3m、体側足下0.6m以内に接近する場合は充電電路には絶縁用防具を装着する。設置作業においては、絶縁用保護具を装着させる。 |
作業員に作業時間、作業内容、作業対象等について周知し、作業指揮者を選任して作業を直接指揮させる。 | |
酸素欠乏箇所での作業 | 作業前に作業場所の酸素濃度18%以上の確認、作業中は18%以上を保つように常に喚起をおkなう。 |
作業員は特別教育を修了したものを従事させ、立入禁止措置、入退場については人員点呼して取り残しのないようにする。 | |
建設機械による掘削作業 | 作業箇所および周辺について、形状、地質、湧き水の有無の確認と共に、地中にガス管や地中電線路がないか調査する。 |
掘削土砂は、土留め支保工から2m以上離れた場所へ仮置きする。 | |
高所作業車での作業 | 作業開始前に操作装置、作業装置等の機能点検を行う。また悪天候時(特に強風)は作業を中止する。 |
転倒防止のため、アウトリガを最大限張り出し、路肩の崩壊防止や開口部に対する措置を行う。 |
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