【エネルギー管理士】管理人の合格体験記

エネルギー管理士

 旧制度(平成17年以前)の合格体験記になりますが、試験内容自体は令和の今とそれほど変わってはいませんので、やり方部分が少しでもみなさまの参考になりましたら幸いです。

また、新制度に対応するため、課目Ⅰの再受験(令和4年度)の体験記も記載します。

受験の履歴

 私は工業高校(電気科)卒業ですが、先生に恵まれて高校生の時に電験3種を取りました。そのまま入社後も電験を継続して受験し、24歳の時に幸運にも電験2種およびエネルギー管理士(電気)に合格できました。

また、平成18年度には制度改正があり「電気管理士」「熱管理士」が統合され1つの「エネルギー管理士」となったため、どちらか一方しか持たない方はエネルギー管理士を持っていないことになりました。新制度に対応するためには改めて課目Ⅰを受験し合格する必要があります。管理人も令和4年度に改めて受験し、「エネルギー管理士」の免状を再取得しました。
制度改正については簡単にですが、次の記事にまとめています。

以下に簡単な受験履歴を書いてみます。
電気関係資格の受験履歴も合わせて書きます。
電験2種と同時受験でした。
(同時受験に対する考察は次の記事)

こうしてみると、二十歳(はたち)で電験2種2次までたどり着いていること自体がスゴイと今改めて思います。(自分のことながら)

西暦和暦受験内容結果備考
1998年平成10年度第2種電気工事士合格16歳
1998年平成10年度第1種電気工事士合格17歳
1999年平成11年度第3種電気主任技術者合格18歳
2000年平成12年度工業高校卒・入社19歳
2000年平成12年度電験2種1次 理論・電力合格19歳
2001年平成13年度電験2種1次 機械・法規合格20歳
2001年平成13年度電験2種2次不合格20歳
2002年平成14年度電験2種2次(リセット)不合格21歳
2003年平成15年度エネ管 課目Ⅰ、課目Ⅱ合格22歳
2003年平成15年度電験2種1次 電力・機械・法規合格22歳
2004年平成16年度エネ管 課目Ⅲ合格23歳
2004年平成16年度電験2種1次 理論合格23歳
2004年平成16年度電験2種2次不合格23歳
2005年平成17年度エネ管 課目Ⅳ
(電気管理士取得)
合格24歳
2005年平成17年度電験2種2次
(第2種電気主任技術者取得)
合格24歳
2022年令和4年度エネ管 新制度 課目Ⅰ
(エネルギー管理士取得)
合格40歳

課目Ⅰ:電気管理概論及び法規※
課目Ⅱ:電気の基礎
課目Ⅲ:電気設備および機器
課目Ⅳ:電力応用

※現在の課目Ⅰの名称は「エネルギー総合管理及び法規」ですが、受験当時は「電気管理士」と「熱管理士」で別の試験だったので、電気分野は「電気管理概論及び法規」という名前で熱管理士試験と試験内容も若干違いました。確か「熱管理概論および法規」だったかと思います。

電験2種と同時受験だったので、電験2種の体験記も合わせて読んでいただけると参考になるかと思います。

【1年目】「電気の基礎」・「電気管理概論及び法規」合格

 前年、電験2種2次試験の2回目失敗したところからのスタートです。やる気出して心機一転、電験2種の1次試験を初めから受験するに際してエネルギー管理士も受験を開始しました。(2種の1次も当時あまりやる気はなくて、勉強はあまりできていない)

3種から初めて5~6年は電験を勉強しているので、改めて教科書は読むことはしていません。合格した方から3冊(参考書・問題集・過去問)の本を頂き問題をいきなり始めることとしました。

まずは、「電気の基礎」課目から。基本的な3相交流のベクトルのあたりを忘れていて、その復習を電験の参考書や問題解説でしっかり勉強し、基礎固めをしました。この課目は「基礎」部分が出題されるのでしっかり理解をし直した状況です。

選択課目では「情報処理」と「自動制御」があります(注:当時は選択課目でしたが今は選択ではなくどちらも必須解答)が、自動制御はかなり難しく感じ、一方で情報はすこし勉強すればわり解けるレベルのため、情報処理を選択。本番は楽勝でした。自動制御を除けばこの課目は電験3種レベルかそれより低いくらいの難易度だと感じます。

「電気管理概論及び法規」課目は、ほとんど過去問と同じなので過去問を何年分かやることで楽勝でした。

「電気設備及び機器」課目は電験の「機械(の一部)+電力」のような課目ですが、得意なつもりだったのであまり勉強していません。(←結局不合格。不等率や変圧器の損失の文章問題や半導体関係にやられたようです)

「電力応用」課目は当時から苦手な電験の機械科目の定番(回転機や変圧器)以外のみの「電動力応用」「電気加熱」「電気化学」「照明」+「空気調和(電験にはない)」のみで構成された科目になります。当時はとても勉強できず(拒絶反応)ぜんぜん対応不合格。

【2年目】「電気設備および機器」合格

「電気設備及び機器」課目が得意(なつもり)なので、しっかりと対策・勉強しました。特に「変圧器V結線の灯動共用方式」の計算については繰り返し勉強しています。ベクトル図を書けるようにし、完璧な対策として臨みました。が、本番は別の得意な内容が出題されたため、準備・対策したところはほとんど出題されずでした。結果は十分でした。

「電力応用」課目・・・苦手分野ばかりのため、勉強するのが苦痛(敬遠した)に感じたのを覚えています。

まずは、電気計算に似ている「電気加熱」に取り組みます。これは物理現象が同じなので電気と考え方が全く同じです。通る熱流(電気でいう電流)は温度差(電気でいう電位差)を抵抗で割るという考え方なのだとこの時初めて理解しました。計算問題の対策をして十分に解けるように準備をしました。

必須解答の「電動力応用」については、「慣性モーメント」がよく理解できず苦しみましたが、なんとか解くことのできる計算問題を主体に巻上機の出力計算や送風機関係の学習をしました。

が、他の分野の選択問題は勉強できていません。

(本番)
慣性モーメントを使う問題はごく簡単な内容のみだったことや、送風機問題が意外に解けたので「電動力応用」はけっこうよい出来栄え。

ですが、電気加熱は、文章が十分読解できず、解くことができませんでした。

結果的に他の選択問題も十分できなかったため、半分以上は正解(64問中34問正解)できたものの、合格ラインの60%に届かずに不合格。

この時の反省としては、選択問題は一通り勉強すべきか。

【3年目】「電力応用」合格

「電力応用」課目・・・過去2年に渡って勉強すること自体を避け気味で不合格となっています。この年合格できねば、初年度に合格した2課目が無効になってしまうので、それは避けたいと思い、真面目に取り組むことに。

まず、選択科目の選定から考えなおしです。

選択科目の候補は「電気加熱」「電気化学」「照明」「空調調和」です。

「電気加熱」は前年度勉強しているので引き続き選択。空調調和は電験の出題範囲に含まれないため、選択範囲外とし、電気化学か照明の中から選ぶことにし、電験3種で勉強した事のある「照明」を選択。

学習にあたっては、「電験3種これだけシリーズ これだけ機械」をフル活用しました。「照明」「電気加熱」「電動力応用」すべて網羅されています。過去問をやっていて気付きましたが、照明や電気加熱の計算問題はだいたいパターン化されていて、ある程度理解が深まるとほとんど解けるようになります。

これだけシリーズと過去問によりほとんどの計算問題が解けるようになりました。
本番でも計算問題では1問だけ間違いとすばらしい結果になり、「電験3種これだけシリーズ これだけ機械」で合格できたようなものです。

試験前2週間は、国家試験の過去問5年分と電気管理士研修の過去問5年分に加え、電気計算(電気書院の月刊誌)の予想問題3年分くらいを念のためこなしておきました。

試験は楽勝でした…。

令和にあらためて考える勉強方法

 ずいぶん前の体験記です。様々な試験に挑戦してきた経験を踏まえて、今考える勉強方法について記事をまとめたので紹介します。エネルギー管理士試験自体の難易度も、取り組み方もむかしとあまり変わっていないように感じます。今後も泥臭く勉強する必要があると思います。

免状申請(旧制度:電気管理士)

 試験に合格すると、合格証をいただけます。合格証明書では効力がないため、一定の実務経験を付して申請することで「免状」が交付されます。

今では(平成18年度以降は)見ることのできない「電気管理士」の免状です。管理人は新制度移行に伴い、新しい免状申請時に旧免状は返納しました。(コピーを持っています)

免状申請については、次の記事を参照ください。私は、変電所の当直員としての業務経験がありますので、「変電設備の運転・操作」という記載事項で免状申請を行いました。

【17年後】新制度「課目Ⅰ」による再取得

受験まで

 電気管理士の免状を手に入れて17年後の令和4年。平成17年度の合格後すぐに制度改正となり、課目Ⅰを取り直さなければ失効状態のエネルギー管理士。気にはなるものの、業務上必要ではないし、受験料も必要で取り直すモチベーションが出ずに17年経過。忙しかった30代が終わり、単身赴任も終わり、多少落ち着いた生活に戻り、心にゆとりができた40歳で課目Ⅰの再受験を決意。

試験勉強

 30代は仕事やプライベートが忙しく、試験をほとんど受けていません。40代で復活して資格受験を再開していますが、復活してからのスタイルは、「いきなり過去問」「分からないところはネットで調べる」のみです。可能な限り過去問10回分をこなして本番に突入。

なお、なるべく短期間でやる。(ほとんどが1か月)この方が集中力が続く。

 学習期間:21日前から着手(7/9着手~7/31試験)

試験3週間前に、エネルギー管理士(電気分野)過去問題集(オーム社)のみを書店で購入。過去問は10年分欲しかったので10年分あるものをチョイス。テキストは買わない(ネットで調べる)スタイルで挑戦です。教科書を読む時間もありませんし(汗)

過去3年分くらいやってみた感じの問題の傾向把握。

・法令は条例知らなくても日本語的に3択くらいにできる。
・過去問と同じ箇所の虫食いは出ていない。
・パターン化された計算問題が多い。
・電気関係の計算問題も出る。簡単。(誘導機等)

あとはひたすら過去問に取り組む。

 7/9-10 令和3年度-元年度までの過去問
 7/11-15 サボり
 7/16-18(3連休)平成30年度、29年度の過去問
  ⇒ 法令部分が毎回違うところの虫食いで不安が高まる。
    (過去問丸覚えだとダメな気がする)
  ⇒ 体系的な勉強をする決意 ⇒ オーム社のテキストを購入!
 7/17 オーム社のテキストで法令部分を体系的に勉強
 7/18-19 オーム社のテキスト通読(法体系と雰囲気と出題範囲と法律原文を把握)
 7/19-21 平成28年度、27年度、26年度、25年度、24年度 まで1回過去問
 7/22 サボり

 1週間前までで、令和3年→平成24年(過去10年分)を1回だけ通した状態。

なんと、試験2週間前にテキストを購入しました。

エネルギー管理士徹底マスター エネルギー総合管理及び法規

法規のテキスト買うことにすごいためらい(3,000円かかる&あと2週間でどれだけ読める)があったけど、買ってよかったと正直に思いました。計算問題の説明もあるが、10年分の過去問を先に取り組んだ感じでは、計算問題の説明部分は必要ない気がして(だいぶ難しく書いているのと、電気のところは必要ない感じ)読んでいません。

法令について、出題範囲と「原文がコレ」が分かったので順番にテキストで読めば一定の理解ができました。そんなに範囲は広くないのと、よく使われる語句があるのが分かったのが収穫。3,000円の価値はあった気がする。

テキストを読む場合は(どの試験も共通)、最初に幾分問題に取り掛かってから読むことをお勧めします。見どころが分かるし、無駄な部分は思い切って読まないことができます。辞書的な使い方がおすすめ。

【1週間前~前日まで】
 ①平成24年→令和3年までもう1回通し
  ①でわからなかったのと不安な問題に付箋紙を付ける
 ②平成24年→令和3年までの付箋紙付けた問題をもう1回通し
  ②で更に分からなかった問題に印付ける
 ③平成24年→令和3年までの②で印付けた問題をもう1回通し

これだけやっておけば、10年分大体頭に入った状態。

ちなみに、「エネルギー白書」というところから出題されることが分かったのでネットで「エネルギー白書」を確認し、よく出題元となっている「第1章 国内エネルギー動向」という資料に目を通しておきました。

試験当日

 当日は、10年分の印付けておいた不安な問題をもう一度復習して試験に臨みました。試験問題は見慣れたいつものパターン。特に問題なし。エネルギー白書で確認した部分は出題なし。

過去問分析で、「過去問と同じ箇所の虫食いはでない」と思っていたのに、過去問の虫食い箇所ばかり練習していて、条文は見たことあるもの、何だったか分からないものがいくつかあり、多少焦りましたが日本語的に解けるものも多く、正答できました。

時間は過不足なく、見直しまで終わってぴったり1時間20分でした。

 自己採点では

181点/200点 (=90.5%)

めちゃくちゃがんばった。ここまでしなくてもよかった。3,000円の本まで買わなくてもよかったかも。といろいろ思ったのですが、合格は素直にうれしいです。

免状申請(新制度:エネルギー管理士)

 旧制度での免状をお持ちの方は、移行措置を利用して課目Ⅰのみ受験し合格すれば新制度のエネルギー管理士免状をいただくことができます。移行措置を活用して再取得しても手元に届くのは「合格証」で、免状は別途交付申請が必要です。

移行措置を使って再取得する場合はすでに実務経験を認められた免状からの移行のため、実務経験の証明・提出は不要です。

(おまけ)合格証の裏面には次のような印刷があり、「免状」では無いことを補足してあります。

エネルギー管理士合格証 裏面

受験体験記(投稿)

 私の拙い合格体験記ではなく、サイト訪問者のみなさまの体験記もたくさんありますのでご覧ください。ほかの方の体験はとても貴重な内容だと思いますし、苦労した道のりを共有し、モチベーションの維持につなげて頂けたらと思います。