3相4相式配電におけるΔ-Δ結線とV-V結線では、対地電圧を測定すると182vの相があります。なぜこのような現象が発生するのかベクトル図による解説となります。
こちらの記事は「鹿の骨」さんにご投稿いただいた貴重な資料です。いつもありがとうございます。
3相4線式配電方式の対地電圧が182V?
三相4線式のΔ-Δ結線とV-V結線で、対地電圧が182Vの相があります。
この182Vの理由を教えてください!
鹿の骨さん:「図を添付します。ヨーク見ると解ると思います。(多分)
ベクトル図の見方、解説・補足
恐れながら管理人の私の方で少し解説を付け加えさせていただきます。
RーS間の中性線(「N」の部分)が接地してありますので、接地点が大地となります。対地間電圧が182Vになる箇所は、T-N間の電圧になります。T相の電位と大地の電位差になります。
T-N間の電圧はいくらかというと、ベクトル図の「Vtn」という黒い矢印です。
その大きさは、
(Vtn/Vtr)=cos30°=(√3/2)
となり、数値を代入すれば、
√3/2=(Vtn/210v)
Vtn=(√3/2)×210v =181.86v
がでてきます。
ちなみにR相・S相の対地電圧(R-N,S-N間電圧)は、ベクトル図通り、105Vとなりますね。
下図により少し丁寧に図を記載しますので読み取れるかと思います。
Δ結線やV結線は結線自体に「中性点」がないので、任意の箇所1点を接地した場合の接地点との電位差(対地間電圧)は相により異なる値となり、ベクトル的に求まる値となります。
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