【第1種電気工事士】管理人の合格体験記

電気工事士【第1種】

 私は工業高校卒業なのですが、受験は高校2年生の時です。私の通っていた学校では、電気科は全員第2種電気工事士を受験します。第1種については先生が希望者を募っていたので挑戦したという経緯です。当時、電験3種も勉強をしていましたし、電気工事士の2種の技能は得意(な気)だったので、大丈夫かな、という程度の軽い気持ちだったのですが挑戦しました。

社会人の方の参考になりづらく申し訳ないですが、当日の失敗などもご覧ください。


当時【平成10年度受験】と現在の違いとして、工具は指定工具のみ(ストリッパ等は使用不可)でしたし、技能試験は事前に公表されないのであらゆるパターンを練習して試験に臨んでいました。そういう意味では当時は大変でした。

筆記試験対策

 いきなり過去問集を購入し、どんどん問題を解かされていました。あとは、先生から配布いただける問題を毎日のように解くという感じでした。

 筆記試験の計算問題は比較的易しいです。内容があまり深くないので、公式にあてはめればいいような問題が多いです。計算問題は落とさないようにしっかり練習問題をしてください。

 筆記試験はそんな難しい問題ではありません。論述問題にしても過去問しっかりやってれば十分に解けます。配線図問題は、一見難しく見えます。初めて見るとよくわかりません。 が、毎年ほぼ同じ問題がでます。図面(どこにどの記号か)5年分も覚えてしまえば簡単にできるようになります。配線図問題はサービス問題的なので、しっかりと押さえておいてください。

 結果は自己採点80点でした。まだ何も実務を知らない高校2年生でも努力次第で高得点は可能です。当時の翌年受験した別の1年生も1種受けて学科80点くらいとっていました。過去問反復は合格の近道です。

技能試験対策

 1種は2種に対して相当に難易度が高く感じます。2種には出てこない高圧回路がでてきます。変圧器の結線や単3配線や3相3線式配線とか、最初よくわかりませんでした。(実務も知らない高校生なので当然だとは思いますが)

 ただ、1種の電気工事士は2種と違って作業時間にゆとりがあります。なので、1種の作業自体は余裕があると感じます。何が難しいかと言うと、「複線図」と感じます。複線図を確実に書けるようにしていれば、合格は近いです。

過去出題された問題の複線図は書けるようにしておくとよいと思います。その上で、予想問題などにも手をだしていただくとよいです。作業自体の練習も必要ですが、複線図はしっかりマスターが必要です。当時の自分は複線図がぜんぜん理解できなくて、かなり苦しみました。高圧になじみがない方はこの部分は苦しむと思います。

 本題の単位作業についてですが、結線自体は第2種電気工事士で練習した程度の技術があれば十分対応可能です。高圧回路とはいえ、模擬の端子台で対応するので技術的な部分では大きく違いがありません。ただ、2種には出題されない「KIP」という太い電線が出ますのでこれらの被覆剥きは十分な練習が必要です。加えて、より線の(5.5sq)の電線も同様です。

 最近はエコケーブルやVVRなどの電線も出題されています。当時は今のようにワイヤストリッパ・ケーブルストリッパが使用不可だったため、いやおうなくナイフの練習をしていました。今はストリッパに頼る傾向にありますが、エコなどは思うように剥けないというような悲劇が起きているようです。
必ずナイフで剥く練習をしておいてください。

技能試験体験記(失敗含む)

 技能試験では当日に大変なミスをおかし、幸い合格はしたものの合格発表があるまでとってもつらい日々に感じたのを記憶しています。ぜひ同じミスをされないよう参考になさってください。

試験問題

 まずは試験問題をご覧ください。当時の本物の試験問題のスキャンです。
リアルに感じていただければありがたいです。

勉強中の方はぜひ複線図書いてみてください。

複線図の失敗

きれいな(見やすい)複線図を書かないとミスをする例をお見せします。
下の図は、実際に私が試験問題に当日その場で書きこんだものです。ご覧ください。

私は最初、”上側”の複線図を書きました。この複線図は間違いではないけど、アウトレットボックスから自動点滅器と屋外灯へつながる電線の心線数がわかりにくく書かれています。

何を勘違いしたか「アウトレットボックスから自動点滅器と屋外灯へつながる電線」をどちらもVVF-3Cと勘違いしました。ほんとうは2Cと3Cです。

この勘違いのまま進んでしまい、与えられた電線を
 ・3Cのケーブル:5本(本当は4本)
 ・2Cのケーブル:2本(本当は3本)
に切断してしまいました。
もちろん途中で気付いた時には青くなりましたが・・・

途中で気付いて複線図を書き直して(下に書いてある方の複線図)間違い確信です。
慌てて2Cのケーブルの長い方を半分に切って数は揃えましたが・・・明らかに電線が短くなりました(その短いのは屋外灯への配線に使った)。

たしか寸法ミス(50%以上)は重大欠陥だったと思い、電線もらったら軽欠陥か???何になる?もらわない方はいいのか?もらった方がいいのか???と相当悩んだのですが、結局そのままとして完成させることにしました。

アウトレットボックスから上方向に250mm、左に150mm折り曲げないといけない寸法でしたが、上に100mm、左に50mmくらいになっちゃったと思います。発表までどきどきものでした。

ちなみに下の複線図は間違えています。どうして複線図間違えているのに合格しているのでしょうか?上の方の複線図は合っています。上を見て作ったのかな?下の通りに作ると不合格でした。
どこが違うか分かりますか?

下の複線図は自動点滅器への電源の配線の黒白が逆ですね。あぶない・・・

それから、平成17年度からは筆記の方へ変わりましたが、実技等価試験も受けました。これはだいたい80%(32/40)が合格ラインと学校では言われていて、30問も正答できていなかったために不安は2倍3倍でした。。。

これについての学習法です。
鑑別は2種と同じなので、暗記の繰り返しです。施工方法のところの継電器とか絶縁耐力とかの試験方法についてはさっぱりわからなかったので、いつも適当にしてました。本番も適当にしてしまいました・・・。選別問題については鑑別同様に暗記です。

試験はなんとか受かってましたがほんと落ちてもおかしくないようなぎりぎりの合格だったと思います。寸法については相当余裕があるようです。

学習日程

 ・8月~9月一杯:学科試験の勉強&テスト
 ・10月~11月:学科の自己採点で合格の見通しのため技能の練習
 ・11月:単位問題の訓練。
  ということでなんとか約4ヶ月で受かりました。

私の拙い経験以上に参考になる投稿者さまの数多くの体験記をまとめていますのでこちらもご覧ください。

第1種電気工事士試験 合格証書

実務経験がないため、免状は持っていません。合格証書だけ持っています。