【電験1種】管理人の合格体験記

電気主任技術者【第1・2種】

 ぜったい合格できないと思った電験1種の奮闘記を書いてみます。なぜか電験1種の合格体験記を書いていなかったので今更ながら(2024年1月23日現在)思い出して書いてみます。

当時書いたブログ記事や古いホームページに残っていた履歴から思い出して書きますので多少リアリティには欠けますが、20代の頃よりは作文上手だと思う(なぜか自らハードルを上げる)ので読んでみてください。

 【電験2種】管理人の受験体験記が割と多くの方に読んでいただいていますので、1種も丁寧に書いてみます。何かの参考になれば大変幸いです。

受験体験記(投稿)

 私の拙い合格体験記ではなく、サイト訪問者のみなさまの体験記もたくさんありますのでご覧ください。ほかの方の体験はとても貴重な内容だと思いますし、苦労した道のりを共有し、モチベーションの維持につなげて頂けたらと思います。

受験の履歴

 取得までの道のりです。私は工業高校(電気科)卒業ですが、先生に恵まれて高校生の時に電験3種を取りました。そのまま入社後も電験2種を受けており(とれる気がしなかったけど)、24歳の時に幸運にも電験2種に合格でき、『20代で電験1種』を目標にがんばりました。(なんと目標達成しました)

 結果的に『3種2年』『2種6年』『1種5年』の合計13年で電験卒業できました。

以下に簡単な受験履歴を書いてみます。
電気関係資格の受験履歴も合わせて書きます。
結構順調にステップアップしたなぁと感じます。

西暦和暦受験内容結果備考
1998年平成10年度第2種電気工事士合格16歳
1998年平成10年度第1種電気工事士合格17歳
1999年平成11年度第3種電気主任技術者合格18歳
2000年平成12年度工業高校卒・入社19歳
2005年平成17年度エネルギー管理士(電気)合格23歳
2005年平成17年度第2種電気主任技術者合格24歳
2006年平成18年度【電験1種】電力科目合格25歳
2007年平成19年度【電験1種】機械・法規科目合格26歳
2008年平成20年度技術士1次(電気電子)合格27歳
2008年平成20年度2級電気工事施工管理技士合格27歳
2008年平成20年度【電験1種】理論科目不合格27歳
2009年平成21年度【電験1種】理論・電力科目合格28歳
2009年平成21年度【電験1種】2次試験不合格28歳
2010年平成22年度【電験1種】2次試験合格29歳
合格した平成22年度2次問題用紙(実物)

【電験1種】1次試験

 再掲になりますが、次のような順番で取っていきました。
幸い2次試験の2回目で受かったので、1次試験は1周だけです。(2種は2周しました)。
一番大変だった理論の合格まで4年掛かりました。

(1年目)電力のみ合格
(2年目)機械・法規合格
(3年目)理論受験:失敗(電力復活)
(4年目)理論・電力合格(1次突破)

【1次試験】1~2年目(無勉強で3科目合格)

 1~2年目は、完全に惰性で受験していたので「やる気なし」です。理由は「合格する気がしなかった」からです。難易度が高すぎると思っていました。自分にはレベルが高すぎて初めから諦めていて、惰性で受けていました。

1年目・2年目はほとんど無勉強です。1年目はトータル1時間未満(とブログに書いてありました)でした。試験当日に電卓を忘れ、理論は電卓なし、休み時間に買いに行った(ともブログに書いてありました)というやる気なしだったようです。

【1種1年目の成績】
ブログに成績が残っていたので書いてみます。惨憺たる結果。法規なんて適当に塗ってももう少しいけるのでは。
(80点満点中)
 ・理論:33点(41.3%)
 ・電力:53点(66.2%)
 ・機械:33点(41.3%)
 ・法規:18点(22.5%)

ちなみに、無勉強で3科目合格していることについてですが、すごいことではないと思います。1次は足切りとよく言われますが、以下の記事でまとめてあるように、科目合格率がとっても高いです。1種でも近年は5割前後の合格率になっているし、電力は9割合格の年もあったようです。

当時の私は一応2種まで受かっていますので、基礎知識があると言えばあり、実務でもリレー関係の仕事をしていて、最低限のレベルがあったように思います。

【1次試験】3年目(勉強しても理論撃沈)

 3年目は理論を多少勉強したようですが、時間不足になって不合格です。(「問1から解き始めて配点の高いB問題をあんまりやる時間がなくて撃沈したりした」とブログに書いてあった)つまり、時間不足に気が付けていなかったことになります。

【試験の時間について】
最近の私は、試験を受ける時に作戦に重きを置いています。むやみに試験勉強していきなり試験に臨むようなことはしておらず、予め作戦を立てて戦っています。「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む」の先ず勝ちて而る後に戦いを求めるようにしています(仕事も同じく)(20代の頃は後者だったように思う)。
今回の試験時間不足の問題についても、1~2年目は問題が解けていなかったので気づいていませんでした。3年目でまともに問題が解けるようになって、当日試験を受けてみて初めて時間不足に気づくような有様でした。最近は、予め模擬的に問題を解く時間を必ず測って、試験時間に余裕があるかないか確認しています。本番でどの程度ゆっくりやっていいか知るためです。こういう事前準備はとても大切です。

【1次試験】4年目(しっかり理論対策して1次突破)

 当時、数学ができなくて、理論科目にとても苦戦していました。電力科目が復活して2科目受験となった4年目ですが、ここは奮起して合格まで辿り着きました。

(理論の話)4年目は平成20年度~平成7年度まで遡って過去問をやり、(一応)解けない問題は無い状態で臨みました。電験1種の理論科目は、単純に公式に値をはめて答えをだすようなことはなく、ずーっと長い記号だけの数式展開が多いです。求められるような形に持っていく必要があるので、どういう式展開にするか、どういう形に持っていくか訓練も必要だし感覚・センスが要るような気がします。(記号だけの式展開は答えがいかようにもなる)繰り返し練習を相当やりました。

この状態で、問題は解けるにしても問題を解くスピードがないと苦しい展開になります。4年目の理論科目も、試験が終わってじっくり時間をかけて解くと解ける問題ばかりでしたが、如何せん時間が短すぎて厳しい戦いでした。

前年、時間が足りないことに気づいていて、またたくさん勉強したため余計焦って緊張してしまいました。

式展開を最後まで解かずに「選択肢の中から、ありえない・つじつまが合わなくなる答えを消して、それらしいのを仮に選び、問題文にはめ込んで検算して確かめる」ということもしながらの勝負でした。(この作戦で解いた問題は全問正解。それなりに場数を踏んで雰囲気掴めるようになる必要はある)

B問題からやる、すぐ解ける問題をざっとやっとく、などある程度戦略が必要と感じます。

なお、電力はいつもどおりあんまり勉強していなかったこととサービス問題的な年だったので特に大変ではなかったです。

(自己採点)
 ・理論56点/80点(70%)
 ・電力58点/80点(72%)

こうして、4年かけて1次を突破し、初の2次へ駒を進めました。

ライバルの存在

ぜんぜんがやる気なかったあの頃、なぜ突然にこんなに勉強ががんばれたかというと、「ライバルの出現」がきっかけでした。とっても負けず嫌いな私なのですが、職場に転勤してやってきた高専卒の後輩が、同じように1種1次を受けていて、同じように理論科目残しだったのです。しかも恐ろしく「数学が得意」で、電気数学を自在に使いこなしていて、おそろしいほどの驚異的な存在(単に先に合格されそう)に感じました。

先を越されるのは嫌だけど、数学が分からないので仕事終わりに数学を教わっていました。(先に受かっちゃあいけないけど、数学だけ教えてくれ・・・の先輩でした)
※ちなみに同じ年理論突破して2次へ進んでいます。

【電験1種】2次試験

 電験1種、2種の2次試験は、「1次合格した年」と「翌年」の2回受験できます。それでもダメならなんとリセットされて1次試験から受けなおしです。2種の時は2次試験4回目で受かったので1次も2周回りました。電験1種は奇跡的に2回目で合格できたので、リセットは経験せずに済みました。

【2次試験】1年目(本番ぐちゃぐちゃ)

 どの程度勉強したかあまり記憶がありません。幾分やったと思いますが、合格する気持ちがあまりしなかったのと翌年があるという気の緩みがあったことを覚えています。

電験2次試験は、「電力・管理」と「機械・制御」の2科目あります。鬼門は「機械・制御」になります。試験時間が1時間(2問)しかありません。電力・管理は2時間(4問)あります。4問を2時間ならば、30分/問で機械・制御と変わりはありませんが、2時間では時間の使い方に尤度があります。また、「電力・管理」は論説問題は適当に字を書いて点を稼ぎつつ、短い時間でさらっと1問終えることもできます。残りを計算に充てたりできます。

「機械・制御」はほとんど計算だし時間がかかります。計算詰まったらそこで引き返す時間もありません。なのでとっても焦ります。当日のことはブログへ記載がありました。

【当日】
  「電力・管理」は8割以上の手ごたえ(だったらしい)ようです。

 鬼門の「機械・制御」について書きます。

【当時の作戦】
 高卒の私としては、武器は回転機+変圧器のみ。
 問題構成は、問1,問2で回転機or変圧器が各1問。
 問3はパワエレ。問4は自動制御。
 以下の理由より「問1、問2の回転機or変圧器」に賭ける。という作戦。
 「自動制御は分かりそうでも避ける」も過去の2種の失敗から心に刻む。

(作戦の背景)
パワエレは、積分が出るから昔から避けてきた道。当然避ける。自動制御は年によって難易度が違う。そして、自動制御自体の本質も意味も分かってないけど、過去問で解き方だけ何度も練習しています。よって解ける時は解ける。ちょっとでも勉強(練習)した道と外れると応用効かないのでできなくなる。2種の時代から「自動制御に手を出すと失敗する」と身に染みている。(分かってないから本番できちんと解けた試しがない)

試験開始時点で、4問中1問もまともに解けそうな問題がなく、解く問題を悩んでいる間に5分経過。あとは解けそうなのが問1なので、これを必死に解いて残り10分

ここでなぜか「自動制御」の問題を読んでいる自分。問題すら見ないことに決めていた自動制御の問題を読む自分。当然失敗。

機械・制御は結局1問しかやれず。しかも途中で検算して誤りがあって再計算で時間を浪費。
問1だけ解いて、『(1)×(2)×(3)○(4)○(5)○(6)×(7)×』

問2はサービス問題だったらしいが、ぱっと見解けそうになくて諦め状況。

時間が少なくて開始から焦った気持ちが先行してしまい失敗します。2種でもそうだったけど「機械・制御」の難易度を上げているのは「時間」だと思います。

【2次試験】2年目(猛勉強、そして合格)

 20代最後の年。20代で合格が目標。そして、2次2回目。不合格ならまた1からやり直し。
それなりにこれまでの10年で勉強した。憧れの1種。なんとか合格したい。がんばりたい。卒業したい。いろんな思いが交錯して迎えた2年目。絶対合格にめざして、だいぶがんばりました。

機械・制御は時間がなくて平常心が保てないので、焦らないように寺で心を修行する方が大事ではないかとすら思います。

【試験勉強】
本番約2か月前(9月頃)から、土日はずーっと朝から夜まで過去問題を解き続けました。平成7年~19年までの「1次(の電力と機械科目)」、「2次」を10サイクル以上解いたと思います。試験前の1週間を確かお休みもらって毎日7~8時間は勉強したと思います。

左が平成15年~19年の1次と2次の模範解答
右が平成7年~15年の1次と2次の模範解答

とりあえず10年分マスター(よく分からないのも解き方覚えてしまう)1次試験は電力と機械も全部やりました。(2次の問題の息抜きに1次の問題やる感じ)

とにかく問題をどんどん解く。
分からなければ調べる。
これの繰り返し。

「電気機器」・・・工業高校電気科の教科書
「これだけ機械」・・・いうまでもない
「電気機器工学」・・・マニアックなことを調べる

「電験1種二次試験 完全対策」・・・
それほど印象もないし使った記憶もない。中身を見たら最後の頁まで蛍光ペンで色塗って鉛筆でいろいろ書いていたのでどうやらこれも最後までやった模様。

使ったテキストを見ていただいたら分かりますが電験3種の本です。1種でも電験3種の本に書いてある内容をしっかりと理解すると大体解けるということです。

【試験結果】
合格したこの平成22年度は問題も易しめの年でした。(合格率も高めの年でラッキーでした)
いつもながら「電力・管理」はそこそこできますし、主な仕事内容のリレー関係の問題はラッキー問題でした。「機械・制御」は3種並みの問題の記述式だと感じます。

なお、問題と私が解答した内容は次の記事に書いています。

電験は、過去問と同じ問題が出るわけではないですが、過去問10年分やると合格が近くなると感じます。問題自体に慣れたり(味が似ているのだと思います)しますし、過去問の練習で総合力を高めて本番に臨む必要があると思います。

もう1度受ける気力も体力もないですが、もう1度チャレンジしてももう合格できないと思います。問題との相性、実力を高められるタイミングが合致しなければ合格できません。2種でも合格できないと思います。

「1種持ち」と言われてもやっぱり身についていないし「20代の記憶力」だけで押し切ったと思っていてしっかり分かっていません。分からなくて恥ずかしい気持ちになることも多いです。資格は資格として、自分自身一生勉強していかねばならないなぁと感じています。資格に恥じない、資格のレベルに追いつく自分にならねばです。

これからの受験生の方々に少しでもお役に立てると幸いです。