【エネルギー管理士】(電気)合格体験記 健闘を祈る!様

エネルギー管理士(熱)

【No.034(2024.08.13)】

何回目の受験ですか?

 1回目

使用した参考書

①エネルギー管理士超速マスター(TAC出版)
②2023年度版エネルギー管理士過去問題集(オーム社)
③エネルギー管理士試験講座(Ⅱ~Ⅳ)(省エネルギーセンター)
④エネルギー管理士試験熱分野徹底研究(オーム社)

最初にとっかかりとして①をやり始めたけど、結果的にはあまり役に立たなかった(しいて言えばレイノルズ数やプラントル数の式がまとめられていて覚えやすかったくらい)。

とにかく②を繰り返しやりました。
その過程で分からないところがあったので③を順次買い揃えた流れ。

Ⅲ、Ⅳは役に立ったけど、Ⅱはかえって分かりづらくて混乱したので今思えば必要なかったと思う。
④は、②以外でも出るような問題あるかと思い補充的な意味で購入。
結果的には買う必要はあまりなかったかも。

受験体験記

 全体通して、ひとことでいえば「壮大なる丸覚え」かな。
試験出るところはある程度絞れるが、絞っても試験範囲が異様に広いのでそれはもう壮大。

 学習期間:正月明けからぼちぼちやり始めたので7ヶ月くらい。

1発合格をしたかったので、仕事で深夜残とか、立場上外せない会社の歓迎会とか以外は毎日勉強した。
なので期間中で勉強しなかったのたぶん5日くらい。
自分は割と根気があるので、じっくりやろうという根気のある方には参考になるかと思います。

 勉強法:根気強く②をひたすらやりまくる。(10年過去問を5周)

○1周目:98%くらいはほぼ初見なので全く分からず、1問1問調べるところから始まり、3か月かかった。
○2周目:出来は30%くらいで、2回目か?ってくらい気分的には初見で2か月くらいかかった。
○3周目:このあたりから理解度は急激に上がり、出来は60%くらい。でも鬼門のⅡの難しいところは公式が出てこない。期間1か月くらいでスピードも劇的にアップ。
○4周目:出来は90%。できる問題は飛ばして、少し自信がない・できないところを重点的に。2週間。
○5周目:4周目でも「あれ?どう解くんだったっけ?」ってのが必ずあるので、厳選して頭に詰める。試験1週間前。

正直、Ⅱの計算問題の難問部分については理解でき始めたの4周目くらいから。
3周目から付箋を貼り始め、4周目でもできなかったら違う色の付箋に変えて貼って …。ってやって3色の付箋でどこが分からない問題だったか「見える化」した。5周目でも分からなかった煉獄難問は試験前日にももう一度解いたりして、そこでぎりぎりようやく理解できた!というのもあった。

【結果】※自己採点
Ⅰ:89.0%(178/200)
Ⅱ:95.5%(191/200)
Ⅲ:98.1%(108/110)
Ⅳ:97.1%(272/280)

個人的には難問回でも70%は取って安心したいという気持ちで挑んだが、2024年度は「出題傾向変わった?」てくらい問題が易しくなっていた。

2023年度は合格率が良くて、そういう時はだいたい翌年難しくなると巷では噂になるのでビビっていたけど、拍子抜けでびっくりした。

「a.bc×10d」などの少しでも計算ミスしたら間違いになってしまう。という解答の仕方のパターンが極端に減少していた。過去問はもっと多かった気がする。

勉強していく中で、問題の感想として、出題者は割と優しい問題の出し方をする。(優しい≠易しい)
計算問題でも、問題文をよく見ると解けるように誘導した書きぶりになっていることがたまにある。
過去問やり続けると、文章の節々で出題者の誘導意図がふと読めだしたりする。

なので、こう思わせといて、実はこうでした。みたいなイジワル問題や引っ掛け問題は非常に少ない印象。
こういう解き方でこう解いていくと、最後はこれがちゃんと求められる。といった具合。
出題はだいたいストレートで、それが「流体工学の基礎」とか「伝熱工学の基礎」などの「基礎」と呼ばれるゆえんかなと思われる。

法規に関しては、エネ管は他問題と混ざって出るので膨大な法・施行令・規則等を覚えるしんどさを考えたら、「エネルギー管理技術」などでしっかり点取れれば法規は少々捨ててもいいかと思う。
もちろん過去問はちゃんとやるが。

なので、試験によくありがちなひたすら法律が出てその中で6割点取らないと!とはならないのがⅠの安心どころ。

Ⅱは、○○サイクルは全部理解しておくこと(カルノー、ランキン、オットー、ディーゼルなど)。特にランキンはほぼ毎回出るので再熱サイクルと再生サイクルと合わせて理解しておけば安心。
公式などは頭で覚えるというより、ひたすら過去問解いていけば手が覚える。
手が覚えるレベルになってなければ、少しでも変わった問題出ると、たぶん途端に解けなくなると思う。

(ステファン・ボルツマンの式も初見はなんじゃこりゃ!だけど手が覚えたら難なく解けるようになった)
今回でいえばこれまでにない出題傾向が数問出たけど、昔あったような激震レベルではなく過去問をしっかり理解しながらこなしてれば、全部解けなくてもそれなりに対応できるレベルだった。
あとは地味に無次元数(ヌセルト、レイノルズ、プラントルなど)がけっこう毎年出たり、その式を大前提で解いたりする問題が出るので、とにかく式を丸覚えしておくことも大事。

Ⅲについては、大事なのは特に燃焼問題。自分は苦手意識はなかったけど、苦手な人には鬼門かもしれない。
燃焼問題は絶対出てくるので、どんな問題になってもある程度は解けるようにすれば逆に高得点につながりやすい。
あとはひたすら記憶問題なので、いかに過去問で関連知識とかも含めて詰め込めているか。

Ⅳも基本はⅢと同じでひたすら記憶問題。
ほぼ毎年熱電対は出るので、R・K・T型の特徴を覚えたりとかぬかりなければ安泰の得点源になる。
ボイラの調節計関係の問題も毎年出るので、ブロック線図、PIDのラプラス変換など網羅してればここも安泰の得点源になる。

選択問題は自分の関わったことが全くないのであれば「熱交換器・熱回収装置」「冷凍・空気調和設備」が覚えやすくて勉強楽だったのでおすすめかな。

最後に、もっとも試験でキツかったのは、朝の移動後の暑さでした。
当日は猛暑で朝少し早めに行ったけど駅から試験会場に数百メートル歩くだけで汗だくになり、試験会場の開場までロビーで待たされたけど、冷房なくて体中びっしょりで試験前から不快感ハンパなかった。
地域によっては、汗拭くタオルとか首に巻く冷いやつとか準備していった方がいいと思った。