管理人は工業高校の3年生(電気科)の時に電験3種に合格できました。
社会人で独学で勉強されている方にとっては状況が異なるかもしれませんが、参考にしていただけることがあるとも思いますし、高校在学中の方にも参考になればと思います。
受験動機
工業高校(電気科)2年の時に先生からお誘いをいただき受験するに至りました。お誘いをいただいた時期は高校2年の春頃です。電気の授業は直流が終わり、交流の内容が入ってきた程度のレベルでした。
受験勉強(平成10年・11年の2年で取得)
受験1年目
高校2年の春に受験を決意し、テキストの入手からはじまりました。
受験テキストとして、『新制度対応―新電験第3種予想問題Mテキ』という本を購入(←おすすめではない)。購入したテキストはこれだけですが、4科目全部載ってはいるもののかなり分かりづらい、内容は今一つで役立つとは言い難いテキストです。
当時はその本が正しいと信じ、まったく理解できないところから本を読んでみることに。 当然ほとんど理解できません。 一応授業で交流回路や変圧器関係を学び始めている頃です。
あとは独学で授業とは別に高校の『電気基礎』の本を読む程度です。
最初の年は6月に受験を決めて8月に受験ということで十分な準備ができませんでした。とりあえず学校で先生が配ってくれる問題(どこかが作った予想問題)を強制的にくりかえし解かされるような状況でした。
初年度は、機械・電力は到底勝負にならなそうだったので理論と法規に狙いを定めて取り組むことに。特に法規は電気理論がそこまで分かっていなくてもなんとかなるのでがんばりました。
法規も負荷率などの計算問題が出題されることから計算問題を練習(解き方を繰り返し訓練するイメージ)し、先生の模擬テストを繰り返してあっという間の試験日です。当然、電力と機械はまったくダメでしたが、理論がラッキー問題だったこともあり、初年度に理論と法規をパスできました。
受験2年目
3年生でどうにか合格したいと思いつつも、機械と電力(特に機械)は難しすぎると感じてました。
照明やパワエレ、自動制御の辺りは高校の授業では習わないので、全体的にどうしていいか分からないし合格できそうな気配はなかったです。
そうした中で年の瀬に学校の図書室で出会った本があります。”これだけシリーズ”です。
まずは電力の勉強をしようと思い、電力(スゴイ昔の”電験6科目時代”のこれだけシリーズで、「発変電」と「送配電」の2冊(=2つ合わせて今の電力 ))を借りて帰りました。 この本、イラスト入りで非常にイメージしやすく、水力発電の仕組みや送電線の仕組みがある程度理解できました。
電力は計算問題も大切ですが、文章問題は実物がイメージできてないと答えるのが難しいことが多いので最初のイメージを作れたのがこの本でした。
1~2か月かけて、2月くらいにはようやく電力を一通り読み終え、今度は機械の方に取り組みました。機械の方も非常に良書で、イメージを掴むというか”コツ”みたいなのを得られた気はします。これに加えて、当時高校で使用されていた「電気機器(オーム社)」という教科書(今もよく読み返す)(←令和の今でも調べものをする時には使うし、電験1種でも世話になった)も初心者向けでけっこうよかったです。そもそも電験3種は高校卒業レベルなので、おそらく高校の本は難易度的にぴったり適合するのだと思います。
一応4月までにこれだけシリーズを一通り読み終え+高校の授業で幾分電力と機械を勉強しています。ここからは練習問題に取り組みます。先生が予想問題や過去問題をたくさん配ってくれ、どんどん問題をやらされます。最初の頃は毎回50点行けてませんでした。どんどんやらされるけど、あとから解説や説明してくれるわけではないので、当時はなんか苦しかった思い出があります。このやり方では受かるわけないのでは・・・。と失礼ながら思ってしまっていました。
が、先生を信じ、配布してもらえる問題をファイリングし、何度も何度も繰り返し解く練習を続けた結果、6月頃にはなんとコンスタントに60点くらいはとれるように!(2科目とも)
70点超える時もありました。
そして迎えた当日。
前日は早く寝たものの緊張の渦です。
なんと!
当日配られた問題は思ったより易しく、いつもの予想問題のが難しいくらいでした。先生の配ってくれていた問題はけっこう難易度の高い問題が多かったような感覚です。
試験結果は電力は満点、機械が70点程度でした!
率直な感想として高校の時に指導していただいた先生の配ってくれる問題をただひたすら解いてたおかげで問題を解く力がつけられたのだと思って います。説明はぜんぜんなくて、ただ何回何回も問題を解かせる、というやり方だったので、最初はむちゃくちゃな状況ではないかと感じていたのですが、結果としてそれがよかったと感じます。ついていけるかどうかの問題はありますが。
むりやり問題をやらせてくれる人がいるのはありがたいことだと感じます。
次第に得点が上がっていったのがそれを物語っているように思います。日々の1日の中の学習時間はあまり長くなく、1時間程度であったと思います。ができるだけ毎日勉強するようにしていました。できない日でも10分でも問題1問だけでもやるようにしてました。
アドバイス
アドバイスできるほど立派ではありませんが、少し感じたことを書いてみます。電験は基本的に過去問の幅を大きく超えたような問題はでません。まったく同じ問題は出ないけど、同じ手法で解ける問題がたくさんでます。なので、テキストを読み込むより過去問をなるべくたくさん経験してください。
振り返り
私は、まだ高校生ということもありあまり基礎知識自体がない状態だったので、最初に「テキストを読む」という手法を取りました。が、あまり得策ではないと感じました。電験3種は1科目あたりのボリュームがめちゃくちゃ多いので、「途中まで読んだら忘れてしまう」という状況にもなりましたし読むを途中辞めしてそれっきりになってしまう恐れがあります。
勉強方法については別の記事にまとめますのでご覧ください。
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