こちらは、電験2種合格者の「鹿の骨」さんから投稿頂いた内容です。
電験2種2次試験浪人生の方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか?私も浪人生活6年過ごしました。2次試験は範囲も広く、合格の気配を感じなないくらい苦しんでいる方も大勢いらっしゃると思います。とても生々しい、リアルなアドバイスです。合格できそうな気持ちになります。受験者のみなさんもぜひ参考にご一読ください。
第2種電気主任技術者試験合格者「鹿の骨」さんより
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、二次試験は記述式です。
B4版の解答用紙(罫線付き)一枚に解答を一から書きます。
この解答用紙は、電力・管理で4枚、機械・制御で2枚です。
それぞれの解答用紙に、受験地、受験番号、問題番号を書きます。
氏名は書きません。
氏名を書かない理由は採点者が依怙贔屓をしない様にするためだと思います。
まずは電力・管理の試験
制限時間は2時間です。
出題は6題出題されて、任意の4問を解答します。
単純計算すれば、一問当たりの解答許容時間は30分です。
大概の場合、1問解くのに30分以上かかります。
従って、4問完全解答は事実上不可能ですし、全問完全解答する意味は殆どありません。
資格試験ですから、ボーダーライン点+1点で合格です。
ですから、3問完全解答又は2問完全解答+2問半分解答を狙います。
2問の完全解答は必須です。
これで50点獲得出来ます。
逆にこれが出来ないと、まず落ちます。
ですから、最初にどの問題を解くかを決めるのが、非常に重要です。
5~10分の時間を犠牲にしてでも、どの問題を解くのかを決めるのが非常に大事です。
焦って、最初の問題から解き始めるなどといったやり方をすると、タイムアウトでまず落ちます。
どの問題を解くかを最初に決めますので、自分にとって都合の良い問題から着手します。
この時、途中で行き詰まったら、その時点で記載を中断し、次の問題に移行します。
無事2問完全解答が出来ると、落ち着きます。
これが出来なくて書き散らかした場合は多分落ちます。
小生の初受験の時はこのパターンでした。
2問の完全解答が出来ない!
完全に実力不足でした。
2年目の受験時は、2問完全解答の後、1問のみを又完全解答しました。
残り1問は何と、白紙提出です。
4問中3問を完全解答しましたから、75点は取れます。
記載ミスや、計算間違い等もありますが、まあ61点は獲得出来ると思います。
この様な作戦をとると、1問当たり40分の時間配分になります。
この時は、3問解答以外の余分な事はしませんでしたので、何と時間が余りました。
余った時間で、書いた内容をじっくり見直しました。
1点でも取りこぼしが無いように注意深く見直し作業を行いました。
ナンタッテ、25点を放棄しての作業ですから、気合いが入りました。
次に、機械・制御です。
実はこの科目が、最大の難関です。
落ちる人の多くはこの科目で落ちます。
小生の1年目もそうでした。
時間が全く無い!
たった1時間しかありません。
電力・管理の様に、1問を切り捨てて、3問を2時間かけて解くと言った融通は出来ません。
4問出題されて、内2問を解答します。
全速力で2問を解く事になります。
この問題は1問完全解答がベースです。
これが出来ないと・・・まず落ちます。
小生の1年目は、電力・管理の出来も悪く、この機械・制御は全く歯が立たない状態でした。
2年目は、1問完全解答に費やした時間が何と45分!
残りが15分しかありません。
しかも、解き方が解らず、途中で行き詰まっている問題です。
ウゥ~ンと考えて、解法が閃いたのですが、終了まであと5分でした。
残り5分で、死にものぐるいで書きまくりました。
嗚呼何たることか・・・記載途中でタイムアウト!
悔しさが残ります。
せめてあと5分あれば、閃くのがあと5分早ければ・・・。
とにかく疲れます。
ナンジャこの試験は!と正直思いました。
結果は、得点調整もあって、運良く合格でした。
この年(平成16年)の試験は、持ち込み電卓が普通電卓のみに変わった最初の年でした。
問題が良く吟味されていないフシがあって、徒に時間を浪費する感じがありました。
普通電卓では√(Aの2乗+Bの2乗)の計算を行うのも一苦労です。
キーを叩く度に答えが違う、なんて事になります。
関数電卓ですと一発で出ますが・・・。
と言うことで、ワンポイントアドバイス。
<その1>
時間配分に充分気を付ける事。
<その2>
普通電卓で計算する練習をしておく事。
追加掲載(2005.10.9)
電験二種又は一種の二次試験は、エネ電や三種試験と異なり、際だった特徴があります。
それは、解答形式が「記述式」と言うことです。
記述式は、マークシート方式と異なり、白紙(罫線付き)に解答を書いていきます。
問題の中には、「○○を説明しなさい。」と言う問題も有ります。
いわゆる、論説問題というものです。
この問題の解答は、当然文章で解答しますが、この時に重要な事は、「如何に解りやすい文章を書くか。」と言うことです。
意外と見落とされがちですが、この時に正しい日本語で書かないと解答の体を成しません。
正しい日本語で文章を作成することは、電験の試験と全く無関係の様に思われるかも知れませんが、実は重要な事項です。
解りやすい文章で解答を書くと言うことは、自分が理解している内容を解りやすく相手に伝えると言うことです。
この内容を見て、採点者は、採点を行います。
ですから、意味不明な内容を記載すると点を貰えません。
では、どうすれば相手に解りやすい文章(=正しい日本語)を作る訓練になるのかと言う話ですが、あっと驚く方法があります。
それは、このサイトの様に自分に関係のあるサイトに積極的に投稿することです。
さるサイトで、ある方がこんな事を書かれていました。
「上司に褒められました。最近報告書の書き方が旨くなったね、と言われました。」
この方は、サイトに積極的に参加されておられる方ですが、サイトに書き込みを行って行く内に自然と文章力が付いたそうです。
と言っても、自分の理解した内容を相手に伝える行為は結構難しいものです。
ですから、これから二種を受けようとされる方々は練習だと思って、書き込まれると良いと思います。
<気持ちの面で>
又、多くの方が準備不足を嘆いていらっしゃいますが、準備万端で試験に臨まれる方って多くはいないと思います。
普通の方は稽古不足、準備不足で臨まれるのではと思っています。
しかも合格率は一桁%ですから落ちるのが普通です。
と言って、何時までも普通の側にいてはイケナイ訳で、普通じゃない側に何時かはジャンプしなければいけません。
と言って、余り自分にプレッシャーをかけない方が良いと思います。
ココいら辺のさじ加減が難しい所です。
最後にもう一言アドバイス。
試験には全力で臨むこと、1秒を大事にして考えること。
途中で諦めるのは大馬鹿。
準備不足だったら、稽古不足だったら、せめて試験時間中は全知全能を振り絞れ!
どんなに苦しくても3時間で総てが終わる。
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