【No.056(2010.10.05)】
何回目の受験?
1回目
使用した参考書
(筆記試験)
①第二種電気工事士 合格完全ガイド 日本文芸社
②らくらく学べる筆記・技能テキスト 電気書院
③よくわかる第二種電気工事士 筆記問題集 弘文社
④第二種電気工事士筆記試験 標準解答集 オーム社
⑤第二種電気工事士 筆記試験の徹底攻略 オーム社
過去問題集とらくらく学べる筆記・技能テキストを中心
(技能試験)
⑥フルカラー実習 第二種電気工事士技能試験 オーム社
⑦第二種電気工事士技能試験公表問題の合格解答 オーム社
⑧第2種電気工事士 筆記要点マスター 電波新聞社
複線図はオーム社の本で
使用した工具
ホーザンのセット品(ネット販売品)
指定工具以外でこれが大活躍した
下記の物は考慮して下さい
2mのスケール(技能試験会場でケーブルの測量指示。\105)
0.9mmのシャープペン(複線図が見やすい、\105。2Bの鉛筆でも良い)
工具の下に敷くタオル(タオルを敷くと作業中すべらず静かです。汚れるので使い古し)
腕時計(ペース配分の確認に、会場の時計は遠くて見づらい。\1,050)
受験体験記
(筆記試験)
筆記試験は他の方と同様なので省略し、オーム社の突破研究会(無料講習会)に参加したレポートを記載します。
毎年、筆記試験の2週間前に東京と大阪で開催します。開始45分前に、小雨の降るなか東京会場に着いた時、既に200人以上の傘の列でした。開始30分前頃に入場が始まり、広い会場を使うので人数制限は無く、全ての方が入れました。500名以上だったと思いますが、余裕でした。
試験のポイントを使用テキスト(第二種電気工事士 筆記試験の徹底攻略)に沿って進め、何回かの休憩時間を十分に取るので実質5時間程度ですが、質疑無しの詰め込み式です。参考書を執筆しているベテランの講師がテキストの重要事項と関連を説明し、電流減少係数などの暗記はゴロ合わせを紹介します。2~3日掛かる講習会を1日にしたと思えば解り易いと思います。
配付資料は筆記試験と技能試験に関するもので割と役に立つ物が多く感じ、独学者は参考になると思います。夕方に終了する頃は、メモ書きが一杯でした。
昼休みは技能試験のサンプルが展示してあり、質問すると講師の方から説明をして頂けます。質問している人は、初心者が多かった感じがします。質問・相談コーナーでは3~4人の講師が待機し相談に乗って貰えます。様々な人が質問をしていました。
付近はビジネス街なので休日はコンビニ以外閉まっていて少ないから、昼食は弁当持参にした方が良い。また、講習会のテキストと技能試験の本は山積みにして売っており、大型書店でも売っていない本もあり種類も豊富(帰りに三省堂書店で確認)。
少し安いので(消費税+α)早めに行って、そこで買うとお得です。 なお、筆記試験が苦手な人は一通の勉強を終えてから、オーム社の突破研究会に参加する方が良い感じがします。
(技能試験)
電気制御の経験があるので、複線図がマスター出来れば大丈夫と考えていました。ところが、収得する小技が要り(リングスリーブの扱いやランプレセクタル、露出コンセントなど)、1週間ちょっとでは厳しかった。指に少し怪我もするから、2~3週間くらい作業に没頭する期間を設けた方がいい。
時間内に出来る様に成ったのは、当日の朝です。失敗しそうな所を何度も確認して臨みました。試験では作業中に配線ミスに気が付き、配布された箱の中から予備のビニールの袋を取り出して、中からリングスリーブを出して圧着し直しました。
試験終了の合図が出る直前、一ヶ所、圧着したリングスリーブの位置が被覆から高いのが気になりました(軽欠陥?)。帰宅後、作業机の上の厚紙(この上で作業)を固定する為に、裏に対角のコーナーに貼ったテープを剥がすのを忘れていた事に気が付き、あ゛~。しかし、結果は合格していました。この年は受験者が非常に多く、採点と直接関係ない物は無視したのかもしれません。
練習に使う電線と電気材料等は、ホームセンターはバラ売りなので一般的に割高ですが、比較的安いものも有ります。暑くなる時期(今年は急に暑くなった)面倒なのでセット品に決め、主にネットで購入しました。MONJYUのセット品とMONOTAROUの個別品は安く種類が豊富、備品などは、amazonが品揃え多かったので使いました。MONJYUの電線は量が多い上に練習に切れ端を使うことが多かったので、だいぶ余りました。
また、技能試験を終えたら工具の手入れをしましょう。油を噴きかけラップで覆い新聞紙でくるんで置けば、2~3年くらいは大丈夫です。定期的に開封して確認すれば、10年以上使えると思う。免許を収得したら、家の簡単な配線工事が出来ますから。
筆記試験に使った参考書にも結構ポイントが記載されています。ネット上でも沢山公開しています。売れ筋商品の「第2種電気工事士 筆記要点マスター」は古本で揃え(数百円)筆記試験にも使えますが、むしろ技能試験の調べ物に便利でした。
最後に、当ホームページの「技能試験対策コーナー」は他所では書いていない事を詳しく書いてあり、また合格者の体験など色々参考に成りました。ありがとうございます。
【教訓(参考に)】
練習を重ねると工夫が出来る様になるので、早く実技練習に入った方が良い。筆記試験より技能試験が山場で、追い込みの期間(2~3週間)を確保した方が賢明です。技能試験は土曜日と日曜日に分かれ、どちらか解るのは2週間前です(受験票が届く)。
土曜日に当たると練習時間は大幅に減りますが、私は土曜日でしたので焦りました。また、公表問題は作業時間を要するグループと僅かに要しないグループに分かれます。練習不足の人は、試験会場で残り10分を切った時に精神的に大きく影響します。私も10分を切った時に「まだ作業が残っている!」と思いましたが、隣の方は途中間違えたのか猛烈な勢いで造っていました。
なお、技能試験の準備だけに掛かる費用は2~3万円にもなります(工具と電材料、参考書)。筆記試験に受かったら、技能試験は1回で受からないと辛いです。受験料・電材料・参考書・交通費などに再度1.5~2万円掛かります。更に、翌年の技能問題は筆記試験免除という事で、手間の掛かるものが充てられる可能性があります。この試験は、受験料から免許収得までにお金(5万円~)と時間が掛かかります。
【技能試験を受けてみて感じたこと】
試験会場の外は、受験者と関係者などが行き交います。しつこいセミナー業者もいたりします。 試験開始5分くらい前に入ってきた受験者がいました。係員も書類や電材料箱の手配で大変ですが、周囲の受験者も気を遣い迷惑します。
会場は広く席に辿り着くまで時間が掛かり、工具を取り出すなどの準備もあるから、30分前に着くのを目安にした方が良いと思う。混雑や交通機関の遅れが見込まれる場合は、更に前に。 作業机は奥行きが少なく、限られた工具(5~6点くらい)しか置けない。二度と使わない工具は、作業中に収納していかないと置き場に困ります。
数百人いる会場は次第にアナウンスが入り係員は何人もいますが、会場が広いので疑問に十分答える環境で無い。また、作業開始のタイミングがつかみづらく、実際、私も何時始まったのか解らず周りが作業を始めたので始めました。一方、終了の合図だけは良く解ります。最後のアナウンスが流れ、退場直前に作品に付ける名札は何処に付けるのか解らず、適当な所に留めて置きました。他の方の体験で「上がってしまった、頭の中が真っ白」が理解出来ます。
実務経験が無い人は、2~3日の講習会に参加した方が無難だと思います。講習会は講習会費の他に交通費も掛かりますが、指摘されないと気が付かない事もあります。講習会は、このホームページでも紹介していますが、公営の他に協会や電気工事組合などもある様です。知人の紹介であれば、何かと良いかもしれません。時期は筆記試験前が理想ですが試験が終わった後が多い様なので、練習を始めてから参加した方が良いと思う。
でも時間的な理由などで独学を選ぶ場合は、1~2回試しに作品を作って見たら解ります。大変そうな事が判るかも知れませんが、対策も立て易く成ります。また、自分が使う工具に合った作業の仕方のビデオは観た方が良い。
なお、参考書により同じ所を異なって書いてあるので(寸法関係)、見比べる必要があります。誤植も注意(私が使った「合格解答」は配線ミスがあり、オーム社のHPに載っていました)。第一版第一刷は注意して下さい。
◇補足◇(2012.1.28追加投稿)
「毎年、筆記試験の2週間前に東京と大阪で開催します」と記載しましたが、正しくは「毎年、筆記試験の2週間前に東京、大阪は3週間前に開催します」です。私は東京の方に参加したので、うっかりしていました。申し訳御座いません。
それと、工具の手入れに『油を噴きかけ』とありますが、様々な状況も有るからその表現に抑えました。しかし、揮発し易い油(CRC556)を使った場合は、ラップと新聞紙で覆われていても油の被膜は乾燥が始まり長期間は難しい。
工具の手入れに使う油は、粘性の有るミシン油やチェーンソーオイルが良い様です。私はチェーンソーオイル(ホームセンターで400円位)を使っていますが、厚い油の被膜に覆われ問題は有りません。ミシン油か(家にあればそれで)チェーンソーオイルを検討して下さい。