返信先: 三相の電圧は50Hz200Vですが60Hzでは幾つ

電気技術者の部屋+(プラス) フォーラム 電験1種 三相の電圧は50Hz200Vですが60Hzでは幾つ 返信先: 三相の電圧は50Hz200Vですが60Hzでは幾つ

#14240
鹿の骨
ゲスト

オマケみたいな感じで書いて於きます。
配電用汎用変圧器の単相100V級及び三相200V級の標準電圧は50Hz60Hz各々共通で下記の様になっています。

単相三線式210V/105V〇〇kVA(〇〇は容量)
三相三線式210V〇〇kVA

余談ながら書いて於きますが一般的に汎用三相誘導電動機は同一の電動機を50Hz60Hzで共有できますが、変圧器は50Hz60Hzで各々専用です。
共有は出来ませんので注意して下さい。

さてこの変圧器の電圧ですが何故二次側の電圧が標準電圧の5%増しになっているのか?という話です。
電源を供給される機器側から見て電源電圧が「定格電圧±10%以下(JIS規格の場合)」で動作するように機器は作られています。
100V級でしたら90~110Vの電圧です。
200V級でしたら180~220Vです。
100V級を例にとってもう少し説明します。
100V機器の銘板には「定格電圧100V」と書かれている筈です。
つまりコンセントにプラグを挿して使用する場合そのコンセントには100Vの電圧が来ていないと困る訳です。
ところが送り出す変圧器の定格電圧は105Vで5%のオマケが付いています。
何で?という事です。

この105Vという値ですが、変圧器が無負荷状態の時の端子電圧です。
定格負荷時(定格容量定格力率)の電圧では無いことに留意して下さい。
仮に変圧器の一次側電圧が都合よく6600V(一時側電圧は年中変化している)だった時に当然の様に低圧側端子電圧は105Vになります。
更に二次側に接続される負荷が非常に小さい場合、100kVA変圧器に対して100Wの負荷(1/1000)しか繋がっていない場合などを考察します。
(夜間無人になる事務所ビル等で消防法上の誘導灯以外の負荷が無い場合などが考えられる。)
この時の負荷端電圧は100Vでは無く105Vです。
次に変圧器が定格イッパイで動作している場合を考えます。
変圧器も電気機器ですから当然の様に内部で電圧降下が起きます。
△V=負荷電流I×内部インピーダンスR+jXL のまんまです。
この値が概ね5%です。(説明略)
従って全負荷時の変圧器二次端子電圧は 105V-100Vの5%=100V となります。
更に負荷端の電圧は低圧幹線(3%)及び分岐回路(2%)の電圧降下が加算されますので更に5%落ちます(内線規程で決まっている)。
都合5%+5%=10%の電圧降下が起きて負荷端の電圧は95Vになります。
つまり一日を通して負荷には95V~105Vの電圧が届きますので電圧は常に変化しています。
この電圧の変化って余裕が有るのでは内科医?・・・では無い!

更に追い打ちを掛ける様に電圧が変わります。
上の説明文で「一次側電圧が都合よく6600Vだった時」と書きましたが当然の様に一次側普通高圧の電圧も変化しています。
普通高圧配電線の電圧が実際幾つになっているかは場所場所に依ってバラバラですが、亘長が長い高圧配電線の末端等は電圧の変化が大きくなります。
送り出しの地域変電所内の特別高圧/普通高圧配電用変圧器はLRT(負荷時タップ切替変圧器)が使われていて送り出し電圧の変化が大きくならないように調整しています。
しかし、配電線末端は地域変電所からは制御できません。
昼間は負荷増で電圧が下がり夜間はフェランティ効果で電圧が上がります。
つまり一次側普通高圧の電圧も一定ではありません。
亘長が非常に長い場合などは配電線の途中にSVR(StepVoltageRegulator)を設置して電圧を補償する等色々やっています。

とか色々やって何とか負荷端の電圧が定格許容電圧変化から外れないようにした結果が「5%のオマケが丁度良い」という事なのでしょう。
尚許容電圧変化が±10%と言うのは日本国内の話で国境の外側では±20%が普通です。

以上

タイトルとURLをコピーしました