2024年度(令和6年度)版の第2種電気工事士試験(学科・技能)に最適な参考書・問題集の選び方について紹介します。電気工事士の関連書籍はたくさん存在していますので考え方も合わせて紹介します。
学科試験の参考書・問題集の選び方
学科試験の合格率は60%程度と比較的合格率の高い試験です。正直なところでで言うと暗記でもどうにかなってしまうレベルとは言えます。同じような問題の出題比率が高いので、効率よく学習することが可能です。
細かいところまでしっかり理解して頭に入れようと思うと大変ですが、合格だけ目指すのであればそんなに大変ではありません。60%で合格なので、50問中20問間違えても合格です。
イラストが多い、フルカラーがおすすめ
初心者の方には、理解しやすいようにイラストが多いものがおすすめです。様々な工具や配線器具の用途を覚えなければいけませんが、文字だけではイメージが沸きません。
電気回路や電気設備に関しても同様です。
まずイメージを沸かせ、やる気の出るような本がおすすめです。
絵が多すぎると内容が軽くなってしまうこともありますが、第2種電気工事士試験は受験者も多く、毎年参考書がバージョンアップしていて、見やすいうえに飽きないつくりのものが出てきています。
詳しすぎるものは避ける
第2種電気工事士試験は、ざっと勉強して過去問に取り掛かかれるのが理想です。前述したとおり、ある程度理解できたら、問題をたくさん解いて過去問を繰り返すのが効果的です。
そうなると、
詳しく書かれすぎているものは却って逆効果
です。もちろん、しっかり学ぶに越したことはありませんが、合格後で大丈夫です。むしろ、詳しすぎるテキスト(字が多い、難しい)は学習が進まず非効率となります。余分なことが多く書いてある本はたくさんありますので要注意。
面倒になって、スタートが切れないとか途中辞めになることが一番怖いです。
(300頁、字がびっちりの辞書みたいな本では取り掛かることができない)
分かりやすく要点をシンプルにまとめたものを選びましょう。
電子版もおすすめ
第2種電気工事士学科試験は複雑な計算はいらないので、机に向かってがっつり体勢を整えて勉強する必要はありません。むしろ、物の名前や用途など暗記的な問題も多く、小問題をたくさんこなすことが効率的です。
すきま時間にちょっとずつ進めるのが効率的
となります。携帯で取り組めるようなものは理想的です。
過去問は、年度別がおすすめ
過去問は、「ジャンル毎」と「年度毎」の2パターンがあります。
「ジャンル毎」は同じタイプの問題が連続して練習できるので理解が進みそうですが、本番の雰囲気が掴めなかったり出題比率が分かりづらかったりします。慣れていないタイミングでは「ジャンル毎」がよいかもしれないですが、私としてはリアルな試験に慣れられる「年度毎」をおすすめします。
「年度毎」で過去10回分くらいおさえれれば合格間違いなしです。
また、見開きで右左に問題と答えがあるものが最適です。使いやすさは抜群です。
「問題のページ、解説のページ」が別のカタマリだと少し使いづらいです。
技能試験対策はDVDが付いていると役立つ
独学で技能を学ぶ場合は、知識だけではダメなためやり方が動画で見えるDVDが付いているものが使いやすいです。練習材料セットへ付属してあったり、youtubeで見ることも可能なため、必須ではないものの、参考書に付属していればとりあえず順序だてて本をベースに勉強することができます。
学科試験のおすすめ参考書・問題集
2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 学科試験すい~っと合格
定番となりつつあります。参考書はこの1冊で十分です。「かずわん先生の電気工事士技能試験教室」を運営されている「かずわん先生」さんの監修された参考書です。(←私のサイトもリンク集に載せてくださっています。だからおすすめという話ではないのですが(笑))
特典が充実しており、携帯ですきま学習が可能で、電気工事士試験対策に特化した最強の1冊です。
特徴
イラストが多く、フルカラーで「必要な知識」に絞り、合格することに主眼を置いた参考書です。毎年ブラッシュアップして最適化を図られていますので、受験サポートには最強の1冊です。
ただただ必要な情報を前から載せていくのではなくて「合格をめざす作戦」を立て学習を始められるよう体系立てた学習となり、無駄がありません。私も常に「作戦」から入って試験を受けています。
口コミも高評価が多い
すごいおまけ① 電子版を無料で読める
本書の電子版が電子書籍で無料で読めます。上に書いた隙間時間の勉強をするのに、とりあえずいつでも読めます。きちんとやりたい時は「本」、すきま時間に「電子版」が活用できます。
すごいおまけ② 写真鑑別や図記号を「暗記カード」で携帯へ入れられる
写真鑑別(器具の名前や用途を答える)や電気回路の図記号を覚える必要があるのですが、これのPDF版をダウンロードして携帯で勉強ができます。これもすきま時間に最適です。
私の時はコピーしてハサミで切って暗記カードを作って覚えました。
すごいおまけ③ ネット模試が受けられる
CBT方式の練習もかねて、パソコンかタブレットでネット模試が受験可能です。時間計測や採点機能もついています。試験直前の最終確認が可能です。
2024年版 第二種電気工事士学科試験 標準解答集
令和5年度→平成29年度までの過去20回の全問題&解答を解説しています。解説もきちんとしています。
○鑑別試験用に「スマホ用鑑別写真」のPDF版ダウンロードができます。
○「年度毎」の収録になっている点はよい。
△見開きで問題と答えを見るタイプではない。
これだけ豊富な問題数があれば十分です。
すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 学科過去問2024
こちらもかずわん先生さんの監修された問題集です。全問題ではなく、抽出問題集です。
平成26年~令和5年度下期まで、直近10年(19期26回)の第二種電気工事士筆記試験問題から、繰り返し出る500問超を厳選抽出して収録した過去問題集
◎小さくて持ち運びしやすい
◎右左の見開きで問題と解説の構成(赤シート付)
△年度毎ではなく、ジャンル毎の構成
問題全体の構成を知ることはできませんが、外出先で効率よく勉強できます。体系的には「全問題」が掲載された通常の問題集で取り組み、記憶の定着作業では本書が大活躍できると思います。
学科試験のおすすめ参考書・問題集 まとめ
以下①~③すべて揃えても5,000円弱です。3つ揃えれば十分合格点にたどりつきます。
①2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 学科試験すい~っと合格
②2024年版 第二種電気工事士学科試験 標準解答集
③すい~っと合格赤のハンディ ぜんぶ解くべし!第2種電気工事士 学科過去問2024
どれかだけ買うならこう考える
コストミニマムを目指すためにどれかだけ買うとすれば、
「②過去問集のみ」です。
過去問だけでも合格点は取れます。過去問20年分あれば十分な学習量です。問題の体系と傾向を掴み、解説がある程度理解ができるようであれば、②だけで十分です。(暗記ものの写真鑑別はPDFダウンロードで携帯で暗記できる)
②だけでは理解ができない、解説が意味分からない方は①を購入。
②で中身が理解できるが、外に出ることが多くすきま時間を使いたい場合は③を購入。
技能試験のおすすめ参考書・問題集
技能試験も定番となりつつあります。技能試験対策はこの1冊で十分です。「かずわん先生」さんの監修された参考書です。
2024年版 ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格: 入門講習DVD付
特徴
候補問題の作業手順を載せているだけではなく、
・各パーツ毎の注意点
・欠陥の例
・図面の読み方
・複線図の書き方
・実作業のやり方
これらを体系だって解説されています。技術面だけでなく、知識面をきちんとフォローされています・本書を読み進めることで無理なく技能試験の対策ができるようになっています。
付録①
技能に必要な「基本作業」のDVDが付属しています。電気工事士の技能試験は、1つ1つの器具や工具の取り扱いの集まりなので、「基本作業」のやり方を動画で学習できます。
付録②
切り離して携帯できる『書き込み式公表問題複線図の練習帳』が付属しています。30頁程度の薄い練習帳です。電気工事士試験は、複線図が書けなくては始まりません。すきま時間に勉強できるよう切り離しできる練習帳が付いています。
技能試験の過去問題集について
技能試験は過去問題集は不要です。
技能試験は、電気技術者試験センターが事前に問題を公表します。よって、公表された問題に対応していればよく、過去問題を勉強する必要はありません。
「○○年度候補問題に対応」というような記述があればその年度の問題に対応しています。
技能試験のおすすめ参考書・問題集 まとめ
おすすめは1冊しかないので、この1冊を自信を持っておすすめします。本書に沿って学習をすすめることで十分な知識が得られると思います。
技術は繰り返しで身に着けるものですので、ご自身の努力が必須です。
また、youtubeで関連動画がたくさんあるので不足分はそれらでまかなうことができます。これ以上書籍やDVD等を購入する必要はないと思います。
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