令和6年度の段階では、電験3種は「筆記方式(=従来の問題は?率は低いようで、敬遠している方も多くいらっしゃるようです。私なりの考え方をまとめますので同じ考えに至れば幸いです。
管理人のおすすめはCBT方式
「CBT方式」「筆記方式」それぞれに、メリット・デメリットがありますが、天秤にかけた時には「CBT方式」のメリットが勝ると判断しました。その理由や考え方について書いてみます。
私がこれからもし受験するとしたら「CBT方式」を選択します。
なお、ある条件の時だけ「筆記方式」も選択肢に入ります。
CBT方式と筆記方式どっち?アンケート
令和6年度上期の「電験3種」試験において、「筆記方式」と「CBT方式」のどちらを選択することにしましたか?よければみなさんの選択の理由も教えてください。
本記事を読まれた結果の選択だった場合は、理由もぜひお聞きしたいです。
CBT受験者の比率
日本人ならば周りの動向が気になると思いますので、まず全体のデータを紹介します。
実施年度 | 方式 | 実施日 | 受験者数 | 比率 |
---|---|---|---|---|
令和5年度(下期) | CBT方式 | R6.2.1-3.3 | 5,771人 | 23.5% |
令和5年度(下期) | 筆記方式 | R6.3.24 | 18,796人 | 76.5% |
令和5年度(上期) | CBT方式 | R5.7.6-7.30 | 4,323人 | 15.3% |
令和5年度(上期) | 筆記方式 | R5.8.20 | 23,845人 | 84.7% |
圧倒的に「筆記方式」が選択されていますが、単純に流されないように気を付けてください。令和5年度(上期)は、CBT方式が採用された1回目試験で、様子見の方も多かったと思います。令和5年度(下期)では4分の1の方がCBT方式となり、やや浸透してきたようです。今後もCBTの比率は上がっていくと予想しています。(CBT方式⇒筆記方式に戻る方は少ないと予想されるため)
CBT方式の特徴と得失
【CBT方式優位】試験日が自由に選択できる
CBT方式の場合は、受験期間(25日程度)の間であれば自由に選択可能です。
受験期間(25日程度)内の任意な日程・時間帯が選択できる。
まずは令和6年度の試験日程を確認ください。
筆記方式の場合は、「日曜日(しかも固定日)」一択ですが、CBT方式の場合は「平日」が選択できますし、任意の日程が選択可能です。
試験日がすでに仕事等で予定がある場合は受験断念していましたが、受験できるようになります。また、受験日のスケジュールが流動的な場合に対応がしやすいです。試験前に休んで試験勉強日を設けるなど、自分のスケジュールに合わせて日程が組めることが大きなメリットです。
【CBT方式優位】試験地がたくさんある
CBT方式の場合は、全国のたくさんあるCBT試験会場から試験地が選択可能です。
全国(47都道府県) 計 200会場以上 から選択可能
筆記方式であれば各県1つ程度が標準ですが、平均で4倍以上になります。自宅近くを選ぶこともできます。移動のロスも減らすことができます。
【CBT方式優位】試験日・時間・場所は後から変更可能
CBT方式の場合は、いったん決めた試験日・時間・受験地は申込後も変更可能です。
受付期限:予約した試験日の3日前
(例:2 月 1 日(試験日)予約であれば、1 月 29 日 23 時 59 分まで)
変更後のCBT会場の予約が空いてさえいれば、3日前まで変更が可能です。とてもありがたい制度となります。急遽都合が悪くなったりした場合に対応可能です。勉強が遅れ「1週間遅らせる」ような使い方もできると思います。
【CBT方式優位】1科目ずつ受験できる
CBT方式の場合は、科目毎に日をずらして受験可能です。
1科目ずつ日を変えて別日で受験できる。
最大のメリットだと感じます。4回土日を通るので、毎週日曜日に受験も可能です。私ならそうすると思います(日曜日ぜんぶ潰れますが)。1日で4科目受験は疲労が溜まって大変でした。準備も大変でした。直前の追い込みも4科目あったらどれを詰め込むかという状態になります。
4回に分けるのは極端かもしれませんが、2科目ずつに分けるだけでも、受験準備や当日の疲労度が圧倒的に負担軽減になります。当日の疲労度だけでもだいぶ違います。
私が今受験するならば、毎週日曜日の午後(遅めの時間)に1科目ずつ選択すると思います。1科目集中で土曜日と当日の試験時間まで一気に詰め込む作戦をすると思います。試験当日は収集力がとても高まるので、早めに試験会場近くへ移動して、直前まで詰め込めばよいと思います。(土曜日1日と日曜日の朝~15時頃までやれば15~20時間くらい勉強できると思うので最高に効率よく最終仕上げできる気がします。それを4回やって一発合格を目指すと思います。
過去問の出題比率が高そうなので、余計に上の戦法の効果があがりそうです。
【筆記方式優位】問題文へ直接書き込みしづらい
問題用紙が配布されないため、問題文へ直接書き込みしづらい。
問題文はPC画面で確認。メモは配布されたメモ用紙(白紙)を活用。
計算問題が特に使いにくいと思いますが、問題文が配布されないため問題へ直接ペンで書き込みできません。一応、PC画面内にマウスでフリーハンドで書き込みはできるようですが書きにくいと思います。
計算問題の回路図に追記をする場合には、一度メモ用紙に図を書き写して追記するようなことになります。PCの扱いが不慣れな方にとっては大きいマイナス要因だと思います。
【筆記方式優位】問題の全体が俯瞰しづらい
問題用紙が配布されずすべて画面内で確認するため、頁をめくって全体を見ることがしづらい。
問題文はPC画面内のみ。
後回しにしたり見直したりする際に紙ではないので、見づらくなります。PCの扱いが不慣れな方には多少ストレスになる恐れがあります。
【CBT方式優位】マーク塗り間違いは起きない
PC入力のため、マーク塗り間違いが起きない。
受験番号は「ログインID」「パスワード入力」によるログインのため、ログインできたこと自体で受検番号を入れたり間違えたりするような間違いは起きない。また、問題解答も1つしか選択できないので誤って2つマークすることは起きないし、問題に対応する解答欄しか出ないので、問題を間違えて塗ることは起きない。
【CBT方式優位】マーク塗り時間が不要
PC内で解答を選択するため、マークシートへ塗る時間が短縮される
見落としがちですが、マークシートの塗りつぶし時間が短縮されます。解答を直す場合には、丁寧に消す作業も発生されるためもっと短縮されます。きれいに塗るのはそれなりに時間がかかります。
マークを塗るだけでも全体で10分程度は使うと思います。その分筆記方式より優位です。
【CBT方式優位】当日得点が分かる
試験終了時点で得点が画面に表示される。
合否は2週間後ですが、得点はすぐに分かり発表まで塗り間違いの心配をする必要はありません。試験後には得点を記載した印刷物ももらえますのでとても安心です。
詳しくは以下の記事に整理していますのでご覧ください。
【筆記方式優位?】出題傾向が分析しやすい
筆記方式は過去問が公表される。
CBT方式は、問題用紙の配布もなく公表もされません。そのため、問題の傾向を予測することしかできず、過去問分析に基づく出題傾向を正確につかむことはできません。
一方で、以下へ示す記事で分析しているとおり、大きい意味での分析はできると考えます。CBTにおいても筆記方式の過去問をしっかり対策することで受験対策はできるので大きな問題にはなりません。
【CBT方式優位】電験1種、2種1次と同時受験できる
筆記方式は1種2種1次と同じ試験日
以前は、3種が土曜日で1種2種1次は日曜日になっていたため、筆記方式では同時受験ができていました。令和6年度からは3種も1種2種1次と同一日になったため、同時受験を考えている方は「CBT方式」一択となります。対象者は少ないと思われますので大きな問題ではないかもしれませんが、これまでと違いますので勘違いされないように注意してください。
まとめ
ここまで見た限りでは、圧倒的に「CBT方式」がよいと言える状況ではないでしょうか。問題用紙に書き込みしづらいという点が一番大きなデメリットですが、それを補って余りあるメリットだと思います。上に書いてある内容に違和感を感じられない方は「CBT方式」一択だと思います。
一方で、PCの扱いに不慣れな方にとってはやはり不安もあるでしょうし、PCで受験すること自体がストレスになるようでしたらご自身の実力が発揮できないので「筆記方式」がよいと言えます。
もう1点、「筆記方式」がおすすめのパターンがあります。
残り1科目の時は「筆記方式」もおすすめです。
残り1科目の時は、試験当日の負担や受験準備の負担分散は問題がなくなります。一方で、問題用紙に直接書き込める恩恵が受けられるようになります。
受験日程を自由に組めなくなる以外の課題が解決され、筆記方式の恩恵が受けられるので筆記方式のメリットが大きくなります。
このような状況や背景、メリット・デメリットを踏まえてご自身にあった方式を選択ください。
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