電気技術者の部屋+(プラス) › フォーラム › 電気技術者掲示板 › LRT ← 路面電車じゃないよ! › 返信先: LRT ← 路面電車じゃないよ!
6.6kV普通高圧配電線では線路途中にタップ切り替えの単巻変圧器を設けて電圧を調整しています。
ご存知の通り配電線の末端では昼間は電圧が下がり夜間は電圧が上がります。
放置すると供給義務の電圧変動許容範囲を超えますのでタップを切り替えて電圧調整をします。
SVR(スッテプ・ボルテージ。レギュレーター)とか言われるものです。
早い話LRTです。
(タップ切り替えで電圧制御が出来ます。) ← これ重要
川上側の地域変電所も色々ですが、66kV送電線(本線/予備線)から地域変電所がT分岐受電して変圧器を経て普通高圧配電線を出しています。
地域変電所に設置された66kV/6.6kV変圧器はLRTで電圧の変動に応じてタップを切り替えて電圧(6.6kV側)を制御します。
(タップ切り替えで電圧制御が出来ます。) ← これ重要
何れのLRTもT分岐受電しているのが特徴です。
更に川上側の山側発電所から麓側変電所を結ぶ送電線は1:1の電路で途中のT分岐がありません。
この時麓側変電所変圧器のタップを切り替えても電圧の制御が出来ず、電圧制御は「負荷電流制御」に依るところになります。
(要は負荷電流に依る電圧降下を制御するということ。タップを切り替えても電圧制御が出来ない!) ← これ重要
負荷電流を制御する時に自由になるのは無効電流だけで有効電流は負荷に依って勝手に決まりますので制御不能です。
という事で自由に出来る無効電流を制御する為に調相設備という摩訶不思議なものが大量に変電所に設置されます。
ところがその麓側変電所にLRTが設置されています・・・らしい?
切り替えても徒労に終わるだけのものが何で設置されるのか?
・・・という話です。