CBT方式は、出題された問題は公表されませんし問題や試験時のメモ持ち帰りもできません。また、第三者に試験問題等を漏洩してはいけないことになっています。よって、出題内容を調査・分析することはできませんが、分かる範囲で予想をしてみたいと思います。
CBT方式での過去問題の使いまわし傾向について
令和5年度(上期・下期)の「筆記方式(注:CBT方式ではない)」の出題元を確認すると約8割の過去問題の使いまわしがありました。(具体的には以下記事参照)
令和6年度上期筆記試験でも多くの問題が流用されましたが、選択肢の並び順を変えた問題がたくさんでたり流用率が多少下がったりしており、「丸暗記対策」が進んできており試験内容の健全化が図られてきています。下期も同様の傾向が予想されます。
「筆記方式」で使いまわしを始めた背景は、CBT方式が始まったことにほかならない(CBT方式は問題の他言はとはいえ、同じ問題が出ているとは考えにくく、人によってランダムに出題されていると思われます。このため、問題の在庫が大量に必要)と容易に予想がつきます。
「CBT方式」だけ問題使いまわしにしては不公平なので、「筆記方式でも同様に過去問使いまわしを始めた」と考えるのが自然です。よって、筆記方式で過去問使いまわしをしているということはCBTでも使いまわしをしていると考えられます。
どの程度が過去問から出題されるのか
予想としては、
・筆記方式と同じく「80%超え」が過去問使いまわし
・引用元となる年度も筆記試験(令和5年度)と同じ。
になると思われます。理由は、次の記事にまとめている「問題作成方針」からの予想です。
この中には明確に「過去の出題からの試験問題構成を行う」と記載があります。また、令和5年度も同様の記述があり、筆記方式では80%以上の流用率であったことや、CBT方式だけ違う傾向とはとても考えられないことから、同じ傾向であると予想できます。
いずれにしても1問でも多くの過去問に取り組まれることを推奨します。
【過去問使いまわしアンケートについて】
『CBTでどの程度過去問使いまわしがあったか「体感」のアンケート』をしていましたが試験情報の一部の公開になってはいけないとの思いよりアンケート終了しました。
令和6年度試験に出題される問題予測
あくまで完全な予想です。当たるも八卦当たらぬも八卦ですが、時間がなくてたくさんできない方は参考にしていただけると幸いです。
(1)引用元年度
過去2回分のデータしかないので、少し精度は低いと思いますが筆記方式と同じ出題傾向だと思いますので【電験3種】過去問題の使いまわしの分析により、次の年度を予想します。
・理論:平成15年度~令和3年度頃
・電力:平成15年度~平成25年度頃
・機械:平成20年度台
・法規:至近10年
(2)出題される問題
CBTは、メモ用紙1枚配布だけ(頼めば追加は可能と思われる)ですし、問題用紙が配られず、問題に直接書き込みができない(PC画面上への書き込みのみ可能)状況のです。
このため、グラフを問題に書きこんで解いていくような(法規でよく出る)、問題の図を利用しなければ解きにくい問題や、計算に手間がかかる(メモがたくさんいるような)問題は出題されづらいのではないかと思います。
CBT方式の詳しい説明
以下の記事へ詳しく説明していますので、初受験の方はぜひ一読ください。
コメント
正直問題数必要とはいえ過去問まんま出すなんてことはやめてほしい。
なにも理解せず暗記して臨むだけで合格されてもなんの応用力もない人間が量産されるだけで現場は何も解決しないです。
もともと年二回になったのは試験難易度を下げるか回数を増やすかを天秤にかけて、
試験難易度を下げるのは合格者のレベルを下げることにもなるからと試験回数を増やす方向にしたはずなのに、
それと同時に試験難易度も下げるってめちゃくちゃ過ぎませんか。
いくら問題数足りないとはいっても最悪でも数字変えたり穴埋め箇所変えたりくらいはできるでしょうにそれもしないのは怠慢としか思えません。
コメントありがとうございます。管理人です。
書かれているお気持ちもすごくわかります。
私もあの電験3種で過去問とまったく同じ問題が出題されることに驚き、今回アンケートに答えていただいたような状況があることに改めて驚きました。
一方で、4科目の23年分を答えられるようにするご努力も並大抵ではないと思っておりますし、まったく分からずにそれだけの答えは覚えられないと思っていますので、純粋に取得された方は一定の実力を持っておられると思っています。
私もリアルな現場の状況というところは分かっていないので安易なことは言えないのですが、ライセンスは取得して終わりではなく、実務に必要な知識は実務で得ていくのかなと感じており、資格取得され、主任技術者に選任されればそれなりの責任を持って仕事なされるわけなので、今の仕組みが全否定という気持ちでもないのも事実です。
私自身も単に覚えて合格したものや電験も一生懸命勉強しましたが、仕事で必要としない部分はすっかり忘れてしまっていることもあり、致仕方ない部分もあると感じます。取得してからも必要なところは補い続ける必要があるかと考えています。
>いくら問題数足りないとはいっても最悪でも数字変えたり穴埋め箇所変えたりくらいはできる
>でしょうににそれもしないのは怠慢としか思えません。
私もこのくらいはした方がよいかと感じます。並び順まですべて同じ問題になってしまっているのはこのレベルの試験としては残念な気がしてしまいますね。
今年度より受験しようと思い、このサイトの内容に驚きました。
新問題がでそろって過去問暗記が使えなくなる前に、
早めに取得してしまおうと思いました。
頑張ります。
こんばんは。
以下の記事(問題作成方針の分析)にも記載しましたが、令和6年度も確実に令和5年度と同じ傾向であることが予想されます。
https://denginoheya.com/denken/denken3/denkenpolicy/
また、強烈な人材不足を背景に当面続くとも思っています。これを期にぜひ取得をめざされてください。「暗記」も1つのやり方ですし、暗記問題をきっかけに幅を広げていかれるとよいのかなと思っております。
ぜひがんばられてください!
本日、電験3種のCBT試験を全科目終えました。
取得したスコアは理論65、法規85、電力75、機械60でした。
合格ラインはクリアしているように思いますが、正式発表はまだ先なので。
私、今まで多大な努力と学習を積み重ねて合格された方々に怒られてしまうかも
しれないのですが、これからこの試験を受ける人の為にある思いと告白をしようと思います。
今回の学習方法に関してなのですけど、過去問周回学習をしていたところまでは、
みなさんと同じだと思うのですが実は、ほぼそれだけというほどの学習方法でした。
学習も書籍は一切使ってはおりません。ネットの過去問サイトや解説サイトや動画どれも
パソコンを使ったものばかりです。
およそ1年それだけをこなし続け、直近では問題を見ることなく正解を選択出来るほどには
なっていました。
15年分+α4教科1360問丸暗記です。
ですがこれをやってるうちに少し感じたことがあります。
理屈は分からなくても過去問で100%解答出来るということは、もし過去問使いまわしの
比率が高い状況であるならば、それだけで合格出来てしまうのではないかという、
ある種の余裕が出たことで過去問の解答を見るうちに、なぜこれはこうなるのだろう?
という気持ちが強くなりました。そして一つずつ分かるものから学習していくの連続でした。
過去問解答からの逆引き学習。最終的に全部できなくても、いいところまではいくかもしれない。
今回の試験では、このことが運よく大きな効果を発揮したように感じています。
世の中には適材適所という言葉がありますが、私は少し違和感がありまして
なにかと適材を適所に配置していくことが良いと捉えがちですが、電験に関わらず、
難関の試験をクリアして資格を取得し、実務にあたるようになったばかりの人は、
その時点では適材ではないことのほうが多いのではないかと思います。
現時点で適材ではないが、そこに配置された結果、経験と知識の蓄積を経て適材になっていくと考えたとき、適材を適所にではなく、適所に配置され、適材になっていくといったほうが正しくことを表しているのではと感じています。
例え過去問流用が多くなったとしても、丸暗記のみで通用するような試験では
ないなというのは今回分かりましたし、今後もこれが続く保証もありません。
なので、このことによってこれ以降の合格者の質が下がるようなことも
今の電気技術者の価値を棄損するものでもないのではと私は感じました。
私は電気業界には全く縁がない業種を生業にしていますが、異業種にいる人の中に
電気技術者として適材になる人がいるかもしれませんね。
私じゃないことだけは断言できますが(笑)
らーさま
全科目、合格ラインへの到達おめでとうございます!!
貴重な体験談、ありがとうございます。
>今回の学習方法に関してなのですけど、過去問周回学習をしていたところまでは、
>みなさんと同じだと思うのですが実は、ほぼそれだけというほどの学習方法でした。
>学習も書籍は一切使ってはおりません。ネットの過去問サイトや解説サイトや動画どれも
>パソコンを使ったものばかりです。
現代の試験勉強は私もらーさんと同じです。
解説サイトや動画、とても充実しています。お金払って聞かないといけないような内容もいっぱい無料で見ることができます。分かりやすく説明してくださる方もいっぱいいらっしゃいます。私も最近で言えば1級陸上無線技術士や情報処理安全確保支援士に合格できましたがどちらもテキストは持っていなくて過去問集と、ネットの動画が主な勉強方法でした。
効率的で現代風な学習法だと思っています。
答えを覚えるほど問題に取り組む、私もそのくらい追い込みます(私の場合は大体試験1か月前くらいからしかしない、できないですが)。そうすることで試験の傾向や勘所が分かるように思っていますし、理解できないものもいっぱいあるけど、別の切り口の問題で意味分かったりするから気にせずドンドン進めてそのうち分かるかなくらいでやっています。
らーさんの書いていらっしゃる内容、とっても共感します。試験だけ受かっても使わないとどんどん忘れますし、立場が人を作るといいますか、ライセンスを得て関連する仕事に従事し一流になってゆけるものと思いますのでライセンスの取得はゴールではなく出発点だと感じますね。
これからもぜひともサイトへお越しください。最近更新頻度がめちゃくちゃ低くなってしまっていますが、ほそぼそと作っていきますので今後ともよろしくお願いします。
らーさんのコメント、とっても参考になる現代風のCBTの合格体験記なので、勝手ながら合格体験記として記事にして掲載させていただきました😀
CBTより認定で取得している方は全く理解力が足りていない状態ですけどそちらはみとめてるのでしょうか?
私としては裏口中の裏口ですけどね認定は
認定は免状ですぐわかるし現場では少し話をすればかみ合わなくなるので役立たずのレッテルを張られますが資格は資格と割り切っているのでしょうか?
認定取得の方は、経験が必要だし面接もあるしでまったくの素人の方では取得ができないのでむしろ試験合格者より現場では知識が豊富?なイメージもありますが、実態はそうではないでしょうか。あまり電気主任技術者さんの実態というものを理解しておりません。
ただ、「ライセンスを持っている」という点では同じだと思っていますし、試験取得でも認定取得でも主任技術者に選任されて慣れてくるまでは頼りないのかなとも思えますし、経験と共に実力を付けられていくのかなぁとも感じます。
65才手前にして電験三種初挑戦しました。
CBTで二日に分けて受験。
一日目理論と電力、一週間後に機械と法規を受験
スコアは理論55点、電力60点、機械60点、法規69点
理論のスコアが55点と出た時のショックが・・・
一問たりんのか・・・・
一番勉強したはずの理論をとれんのか・・・
まあ、まさかの機械60点は驚きでしたが。
自身では40点くらいだと思ってました。
理論の得点調整で拾われるといいな。
勉強期間4か月半の結果です。
じじいでここまでできました。
30年前に受験していたら人生変わっていたかも。
今は、ねらい目だと思います。
今から、勉強を始めれば下期の試験で
合格することは可能だと思います。
この設問状態がいつまで続くかわかりませんし。
合格するには、60点あればいいんです。
嘱託じじいさま
電験3種受験大変お疲れ様でした。3科目は合格、1科目もまだ可能性あります。そのご年齢での試験チャレンジ、あたまが下がる思いです。私もがんばらねば。
コメントいただいたとおり、今は有資格者の不足に伴ってとても取りやすい状況になってきています。電験3種取得にはまたとない状況になってきています。
でも簡単には取れません。難易度自体は下がっておりません。
取りやすいとは言ってもやっぱり大変な試験だと思います。
得点調整が入ることお祈りしております。
また今後ともおいでいただき、コメントなど頂けると大変うれしいです。
結果出そろいました。
理論の調整はありませんでした。
反省をしてみれば、数学力の弱さが大きいです。
次回は、理論のみなので一からやり直してやっていきます。
過去問巡回で行こうとも思いましたが、基本が出来ていないと
理解ができないままでは応用も何もできないので、全部やり直し。
今日は、複素数をYouTubeで学習しています。
後は、もう一度、YouTubeで理論の学習をし直して、過去問巡回に。
ただ、受験勉強として集中できるのは1か月か長くて2か月しかできないので
それまでの数学の勉強は来年中学になる孫がいますので、中学生の孫に
数学の質問をされて、それにすらすらと答えることのできるじじいを目指す。
それなら、続けいけるかも。 です。
こんにちは。管理人です。
理論だけ55点、超惜しいところですが、これであれば次は絶対合格ですね😀
「数学力」、私も電気科高卒でずっと苦労したところです。理論が一番苦手とするところです。
書いていらっしゃるように、私も1か月くらいしか勉強は集中できないので大抵1か月に集中して最近の試験は受けています。それまではこつこつと忘れない程度に刺激を受けて短期決戦で一気呵成に突破ですね!