エネルギー管理士試験には受験資格はないため、どなたでも受験可能ですが合格時点で交付されるのは「合格証明書」です。エネルギー管理士になるためにはさらに実務経験が必要となります。
エネルギー管理士免状の申請に必要となる実務経験
エネルギー管理士になるには、【エネ管】エネルギー管理士制度と試験概要で細かく説明していますが、国家試験合格で免状申請するには1年の実務経験が必要となります。
経済産業大臣又は指定試験機関は、試験に合格しエネルギーの使用の合理化に関する実務に一年以上従事した者に対して、免状を交付する。
引用元:エネルギー管理士の試験及び免状の交付に関する規則
必要な実務経験は「エネルギーの使用の合理化に関する実務」となります。
具体的な記載は省エネルギーセンターホームページのQAに記載があります。
対象となる設備(以下の設備の例を参照)とその実務内容(運転・操作・管理・ 監督等)を記載。
熱分野
ボイラー、ボイラー関連設備、蒸気原動機、蒸気輸送装置、貯蔵装置、ドレン回収装置、工業炉、蒸留装置、蒸発装置、濃縮装置、乾燥装置、加熱装置、熱交換器、乾留装置、ガス化装置、冷凍設備、空気調和装置、内燃機関、ガスタービン等
電気分野
発電設備、送電設備、受電設備、変電設備、配電設備、電動力応用設備、電気 加熱設備、空気調和設備、電気化学設備等
大まかな記載でわかりづらいですが、これらの設備の運転・操作・管理・監督等をしていると説明がつけば実務経験と認められます。
実務経験の考え方(詳細版)
省エネルギーセンターホームページのQAにより次の整理がされています。
従事した時期や規模は問わないものの、動いている設備に直接携わる業務でなくてはいけません。
照明設備の操作について
当ホームページに次の情報をいただいたことがあります。情報を頂戴した当時(平成17~18年頃)の実務経験に該当するとされていた設備には「照明設備」という記載がありました。今は「照明設備」という表現は消えています(これで手続きした人が多かったのでしょうか・・・。)
「事務所の電気照明の消灯管理」などの事務屋さんが行うレベルの「エネルギー管理」経験でもOKの様でした。
このことについても、令和6年現在のQAでは整理がされています。
Q.照明設備の操作は実務の対象になるか。
A.操作といっても、単にスイッチのON、OFFでは認められません。エネルギーの使用の合理化に関する実務に従事していることが重要であるので、設備の維持・管理等を行っていることが求められます。
引用元:省エネルギーセンターホームページ エネルギー管理士免状の交付申請に関するQ&A 回答
昼休みの省エネに照明スイッチをON,OFFするようなものは認められません。建物や一定区域の照明負荷をスケジュール管理や消費電力量管理など、一定の維持・管理(デマンド管理のような業務)と認められるような(説明できるような)経験は必要だと思われます。
いただいた情報についても「業務」として「事務所の電気照明の消灯管理」をなさったものと思います。なお、審査があるわけではありませんので、代表者の方がエネルギー使用合理化に関する実務経験として認めてくだされば問題なく通過するのだと思います。
空調設備の運転管理も同じことが言えそうです。詳しいことは個別に問い合わせしてみてください。
実務従事証明書の記載事項
提出フォーマットの記載例を引用します。実務経験の記載事項は至ってシンプルです。記載例では「ボイラーの運転・管理」となっています。このことからも、提出先で審査するのではなく、証明する代表者の方が「エネルギーの合理化に関する実務経験」として認めるかどうかだと思います。

管理人の実務経験
私は当時、「変電所の当直員(運転員)」を数年勤務していましたので、「変電設備」について「運転・操作」していると問題なく言える立場でして、申請には特に困りませんでした。
記載事項としては
「変電設備の運転・操作」
として会社で証明して頂き提出しました。特に余計なことを書く必要はありませんでしたし、何か問われることもありませんでした。
旧制度における免状(電気管理士)
管理人は旧制度最後の年(平成17年度)合格で、今ではみることのできない電気管理士免状をもらいました。現在は新制度の免状をもらったため、旧免状は返納しており、コピーだけ持っています。

新制度における免状(エネルギー管理士)
令和4年度に新制度への移行措置を使って、課目Ⅰのみを再受験・合格することで新制度に対応するエネルギー管理士免状を交付してもらいました。ずっと気になった状態だったので、ようやくすっきりしました。

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